ある日、保護団体『ミニ・キャット・レスキュー』は、サンノゼ動物保護センターから数匹の子猫を引き取りました。中でも黒猫の『ナキア』と彼女の姉妹はひどい栄養失調に陥っていて、非常に危険な状態でした。
残念ながらナキアの姉妹はその日の夜を乗り越えることができませんでしたが、残されたナキアはその小さな身体で懸命に戦い続けました。
「私達は翌朝、ナキアを動物病院に連れて行って、彼女の状態を確認してもらいました。幸いなことに栄養失調による脱毛以外は、彼女の身体に悪いところは見つかりませんでした」と保護団体のトーア・ブイさんが言いました。
保護されたナキアは生後3週齢だったため、通常なら300gほどの体重になっているはずでした。しかし、ナキアはほとんど栄養がとれていなかったため、体重が僅か99gしかありませんでした。
「私達は子猫用のベビーフードと栄養補助食品、水と電解質補給飲料を混ぜて、体重を増やすための特別なご飯を作りました。」
トーアさんはほとんど眠らずに、一日中ナキアの看護を続けました。そんなトーアさんのおかげでナキアは次第にご飯が食べられるようになり、少しずつ成長し始めました。
そしてついにナキアは自分の足で立ち上がることができました! その姿を見たトーアさんは、「ナキアはもう大丈夫」と胸を撫で下ろしたそうです。
トーアさんと2人の妹は、ナキアの身体を温めるために小さなベビー服を作ることにしました。「ナキアは栄養失調のため、お腹や背中の毛を失っていました。私達は彼女の毛が生え揃うまでの間、彼女を温めるための小さな服を作りました。」
優しいトーアさん達に育てられたナキアは、とっても人間好きの子猫になりました。ナキアはトーアさん達が近くにいると、いつも幸せそうに喉をゴロゴロと鳴らしているそうです。
こちらは猫のヌイグルミに寄り添うナキアの姿です。
「ナキアの全身から次第にエネルギーが溢れてきて、とても元気に動き回るようになりました。彼女はいつも私達の周りを走り回って、大きな声で話しかけてきます。」
また、ナキアはトーアさんの家で先住猫のロージーにも会いました。ロージーはすぐにナキアのことを受け入れて、トーアさん達の子育てを手伝ってくれたそうです。
そんな優しい家族のおかげで、ナキアは日に日に大きく成長していきました。
そしてナキアはさらに行動範囲を広げました。すっかり元気を取り戻し、好奇心が爆発したナキアは、いつも家中を楽しそうに冒険しているそうです。
「ナキアは毎回驚くほどの勢いでご飯を食べて、ケージをよじ登るための十分な力も身につけました。私達は彼女の元気な姿に心から幸せを感じています」とトーアさんが嬉しそうに話してくれました。
こうして危険な状態で運ばれてきたナキアは、トーアさん達のおかげで大きくなることができました。ナキアはこれからも温かい家族の元で成長を続け、愛情いっぱいの猫へと成長することでしょう。
This post was published on 2024/12/02