ある日、アメリカのハンプトンにあるサッカー・パークを歩いていた通行人が、建物の脇の茂みの中で犬の姿を発見しました。そしてその犬には、1匹の子猫がピッタリと寄り添っていました。
2匹のことがとても気になった通行人は、写真を撮影してSNSに投稿しました。するとすぐに2匹を助けるために、何人かの人が現場にやって来ました。
しかし、2匹を安全な場所に連れて行くのは思っていた以上に大変なことでした。のちに『ゴメス』と名付けられた2歳のチワワは、子猫を必死に守ろうとして、近づいてきた人達全てを怖い顔で威嚇してきたのです。
「彼らは完全に結びついていて、私達が近づこうとするたびにチワワが唸り声を上げました」と現場に来た人がSNSに書き込みました。
最終的に2匹は地元の保護施設に持ち込まれて、飼い主さんがいるかを確認することになりました。施設のスタッフ達はすぐに2匹の写真をFacebookページに投稿して、もし飼い主さんがいたら連絡をして欲しいと書き込んだのです。
「彼らは慣れない環境をとても怖がっているように見えました。きっと彼らは助けてくれた人達のことを、自分達の敵だと思っていたことでしょう」と保護施設のスタッフのエルトゥールさんが言いました。
2匹を保護施設に運んできたロベルトさんは、保護施設では犬と猫が別々のケージに入れられることが多いことを知っていたため、施設に連れて行くことが本当に良いことなのか悩みました。
「ほとんどの施設では安全のために犬と猫を一緒にしないようにしています。でも彼らはお互いに片時も離れたくないようで、少しでも遠ざけようとすると鳴き始めました」とエルトゥールさんが言いました。
動物好きのロベルトさんは、いつも寄り添い合っている動物達はお互いのことを傷つけないこと、そして一緒にいることがお互いの心の健康のためにも大切なことを知っていました。しかしロベルトさんは同時に、保護猫と保護犬が同じ里親さんの家に行くことが難しいことも知っていました。
「ほとんどの施設では一組のペアを一緒に引き取ってもらうことを強要することはできません。もし一緒に迎えてくれる里親さんを探そうとすると、いつまでも家が見つからない可能性があるからです。」
しかし、2匹を迎え入れたエルトゥールさんの考えは違っていました。エルトゥールさんは2匹の飼い主さんが現れないことが分かると、2匹を一緒に引き取ってくれる里親さんを探すことに決めたのです。
そして、常に一緒に過ごしているゴメスと子猫の『モルティシア』の姿に、スタッフ全員がエルトゥールさんの考えに賛成したそうです。
その後、養育主さんの家に移ったゴメスとモルティシアでしたが、2匹の絆が驚くほど深いことは誰の目から見ても明らかでした。
2匹はそれぞれが愛情深く、人間への優しさを持っていましたが、2匹が一緒になるとさらにその個性が何倍にも増幅されました。「ゴメスは少し内気な性格で初めての人には緊張しますが、次第に愛らしい姿を見せてくれるようになります。でもモルティシアが近くにいる時は完全に心を開きます。彼らは別々に人と会うよりも、一緒に会った時の方が明らかに幸せそうで、より社交的になります」とエルトゥールさんが話してくれました。
こうして屋外で保護された2匹は、優しい人達のおかげでずっと一緒に暮らせることになりました。2匹はお互いの愛情をいつまでも感じ合いながら、安全な家の中で幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう(*´ω`*)
出典:Saver of Souls Pet Rescue/thedodo
This post was published on 2024/10/14