ある日、アパートの階段で全身が荒れた老猫が発見されました。猫を見つけた女性は、猫がとても悲しそうにしていて助けを求めているように見えたため、自宅に連れて帰ることに決めました。
「猫は長い間ご飯も水も口にできていなかったようで、とても衰弱していました。私が彼を抱き上げても全く抵抗しなかったため、そのまま自宅へと連れて帰りました」と女性が言いました。
『オットー』と名付けられた猫は最初の数日間で大きな変化を遂げました。ボロボロになっていた毛を刈られたオットーは、お風呂に入るとすぐに透明なお湯を灰色に変えました。そんな状態だったにもかかわらずオットーは喉を鳴らして、世話をしてくれる人達の手を舐めたりしながら感謝の気持ちを伝えました。
最初の頃のオットーは身の回りの様々なものを怖がっていて、物音などに驚くとすぐにトイレの中に隠れました。しかし、時間の経過と共にオットーの気持ちは徐々に変わっていきました。女性と家族はオットーが怖がりで内気な猫から、社交的で愛情深い猫に変わっていく様子をずっとそばで見守っていました。
「私達がご飯やオヤツを与えるたびにオットーは愛らしい声で鳴いて、感謝の気持ちを込めた瞳で私達のことを見つめてきました。」
家族はそんなオットーの姿を見ているうちに、いつの間にかオットーのことを手放せなくなりました。そこで家族はオットーを正式に家族の一員として迎え入れて、最期を迎える瞬間まで世話をすることに決めたのです。
この家には先住猫の『サム』と『ディーン』が住んでいたため、家族はオットーをゆっくりと慎重に2匹に慣らしていきました。そして最終的に全ての猫達が同じ空間で一緒に過ごせるようになりました。
オットーは内面の変化だけでなく、外見の変化も印象的でした。最初の頃の体重は3.4kgほどしかありませんでしたが、家族のおかげで5kgほどに増えました。するとオットーは全身から溢れ出すエネルギーを発散させるために、オモチャで遊んだり、好奇心の赴くままに家中を探索するようになりました。
オットーの変化は非常に大きく、あの日アパートの階段で悲しそうにしていたオットーの姿はもうどこにもありません。今のオットーは毎日たくさんの愛情を吸収しながら穏やかな暮らしを送っていて、いつも幸せそうに家族に寄り添ったりしながら、自分に二度目のチャンスを与えてくれたことへの感謝の気持ちを伝えているのです。
またオットーはご飯をもらうたびに声を上げて、家族のことを見つめながら感謝の気持ちを示しているそうです。
オットーは居心地の良いソファーの上がとても気に入ったようで、一日の多くの時間をその場所で過ごしています。オットーは完全に室内生活に満足していて、もう家の外に出たがることはありません。それはオットーが野良猫だった頃とは全く異なることで、オットーがどれだけ今の生活に満足しているかを表しているのです。
こうしてオットーは自分のことを助けてくれた家族のおかげで、未来への希望や優しさ、そして温かい愛情を取り戻すことができました。路上を彷徨い歩いていた頃のオットーは大変な日々の連続でしたが、今のオットーは常に家族からの愛情を感じていて、幸せいっぱいの毎日を送っているのです。
出典:GeoBeats Animals/iheartcats
This post was published on 2024/07/22