完全にお互いに依存し合っている内気な猫達。自分達のために保護施設に戻ってきてくれた人のおかげで人生が大きく変わる

昨年の夏、建物の外で3匹の子猫達を保護した保護施設『エクスプロイツ・バレー・SPCA』のスタッフ達が、残りの猫を探すために現場に戻りました。「私達はその場所にもっと多くの猫達がいることを知っていました」とスタッフが言いました。

そして約2ヶ月前、全ての猫達が無事に保護されました。その中にいた2匹の兄弟『ウィリー(茶トラ猫)』と『ギリー(キジトラ猫)』はとても臆病で、気持ちを落ち着かせるために常に寄り添い合っていました。

「ふたりはとても緊張していましたが、寒い場所から保護されてお腹がいっぱいになると、暖かい毛布に包まれながら少しずつ落ち着いていきました。」

出典:EvspcaAdoptables

それから数日間でウィリーはスタッフ達に徐々に心を開いていって、愛情を求めるようになりました。しかし、ギリーの方はいつもウィリーの後ろに隠れていて、人間と目を合わせようとはしませんでした。

ウィリーは内気なギリーに寄り添って、ゴロゴロと喉を鳴らしながらここが安全な場所だと伝えました。「ウィリーはいつもギリーの面倒を見ています。ギリーはウィリーがいないと生きていけないでしょう。」

ギリーは自分の気持ちを落ち着かせるためにウィリーにしがみついて、ウィリーが訪問者と交流する姿を静かに見守っていました。そしてゆっくりと、でも確実にギリーは自分の殻を破り始めました。

ギリーはウィリーが励ましてくれたおかげで、アゴのナデナデを受け入れるための勇気が出ました。さらにギリーの瞳からは恐怖の色が消えて、人間の前で随分とリラックスできるようになりました。

出典:EvspcaAdoptables

内気な保護猫は保護施設を訪れる人達に見過ごされがちのため、ふたりの元には何週間もの間、里親申請が一件も届きませんでした。しかしスタッフ達は決して諦めず、オンライン上でふたりの物語と絆の深さを共有し続け、素敵な家族が現れることを願いました。

出典:EvspcaAdoptables

その頃、エイダさんが偶然ふたりに関する投稿を見つけ、すぐにふたりに強く惹かれました。

エイダさんはクリスマスイヴに最愛の猫の『レイブン』を亡くし、その日以来、家の中は空っぽになっていました。「私の家には何かが足りませんでした。私は自分に合った猫を探さなければならないことを知っていました」とエイダさんが言いました。

そんなエイダさんがある日、ウィリーとギリーに会うために保護施設を訪れました。そしてエイダさんはふたりがどれほどお互いに依存し合っているかを理解しました。

「ウィリーはとても社交的でしたが、ギリーはそれほどではなく、気持ちを落ち着かせるために常にウィリーのことを見ていました。」

出典:EvspcaAdoptables

エイダさんは最初、1匹だけ猫を家に迎えようと考えていましたが、ふたりのことが完全に頭から離れなくなりました。そしてエイダさんが再び保護施設を訪れると、ふたりが完全なペアであることをさらに強く感じました。「ふたりの間には明らかに深い絆があり、ふたりを引き離すことは誰にもできません。」

その後、無事にエイダさんの家に迎えられたウィリーとギリーは、それぞれ『コッパー』と『キッシュ』に名前を変えました。今のふたりは新しい家を愛していて、どこまでもお互いの後を追いかけて、いつも一緒に過ごしています。「ふたりは常に近くにいて、オモチャで遊んだり、オヤツをもらったり、注目を集めたりしています。」

「ふたりはお互いに依存し合っていることは最初から明らかでした。生涯の家で過ごし始めたふたりの姿を見た私達は、その考えがさらに確固たるものになりました」と保護施設のスタッフが言いました。

「エイダさんは何度も施設に足を運び、オンライン上でふたりの物語を読んで、最終的にふたりを家族に迎えることに決めました。ふたりと一緒に過ごし始めたエイダさんは、自分の判断が間違いではなかったことを知っています」とスタッフが話してくれました。

出典:EvspcaAdoptables

これからもふたりはお互いに愛情を注ぎ合いながら、優しいエイダさんの元で幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:EvspcaAdoptableslovemeow

This post was published on 2024/04/21