三毛猫の『クレメンタイン』はいつも世話をしてくれる家族にご飯をもらいながら野外で暮らしていました。そんな中、クレメンタインが妊娠していることに気づいた家族は、より良い環境で子育てができるように、地元の保護施設『オーファン・キトゥン・プロジェクト』に連れて行きました。
「クレメンタインは嵐の日に私の家にやって来ました」と養育ボランティアのアンジェラさんが言いました。
保護施設のスタッフ達はクレメンタインが数日以内に出産すると予想していましたが、まさかこんなに大変な道のりが待っているとは思ってもいませんでした。
「クレメンタインが私の家に着くとすぐに自分が安全であることに気づきました。彼女はとても疲れていたため、最初の日はほとんど眠って過ごしました。」
そしてクレメンタインが目を覚ますと、すぐにアンジェラさんの後を追うようになって、嬉しそうに寄り添うようになりました。クレメンタインはとても人懐っこい性格で、アンジェラさんからの絶え間ない愛情を求めて、たくさん撫でて欲しいと要求してきました。
「クレメンタインは人間と一緒にいるのが大好きで、世界で一番好きなことは抱きしめられることです。」
次の日曜日、クレメンタインは陣痛に襲われました。そしてクレメンタインは2匹の子猫を出産しましたが、アンジェラさん達の必死の努力にもかかわらず、悲しいことに子猫達は命を繋ぐことができませんでした。悲しみに暮れたアンジェラさんでしたが、クレメンタインの気持ちを少しでも楽にしようと最大限の努力をしました。
そして出産から4日後の朝、まだ悲しんでいたアンジェラさんが養育部屋に入ると、予想外の光景を目にして驚きました。何と生まれたばかりの小さな子猫がクレメンタインのお腹にしがみついていたのです!
クレメンタインは夜の間に3匹目の子猫を出産していました。
小さな奇跡の子猫は、旺盛な食欲と生きたいという強い意志を持っていました。「クレメンタインは完全に母性本能が目覚めたようで、積極的に子猫の世話をしていました。」
「猫の出産は24〜36時間ほどかかる場合があることは知っていましたが、4日後に子猫が生まれてきたことに私はとても驚きました。」
クレメンタインは幼い子猫を抱き寄せて、幸せそうに喉をゴロゴロと鳴らし続けていました。
アンジェラさんは奇跡の子猫に、実が成るまでに長い年月がかかる柿の木にちなんで『パーシモン』と名付けました。生後1週間でパーシモンは体重を2倍以上に増やして216gになりました。
クレメンタインはそんなパーシモンにたくさんの愛情を注ぎ、十分なミルクを飲ませて、常に清潔な状態に保ちました。「クレメンタインはパーシモンにいつも優しく接しています。彼女は一日中パーシモンのそばにいて、パーシモンが鳴くたびに応えています。」
クレメンタインはパーシモンのことをとても大切にしていて、アンジェラさんが部屋に入るたびに誇らしげに見せびらかしてくるそうです。
クレメンタインのおかげで毎日確実に成長を続けているパーシモンは、もう少しで目が開き始めます。今後、パーシモンの足腰が強くなると寝床から広い世界に飛び出して、クレメンタインのことをたくさん慌てさせることでしょう。
今のクレメンタインはアンジェラさんが自分やパーシモンのことを愛していることを知っていて、全ての力を大切な我が子に注ぎ続けています。これからも猫の親子はたくさんの愛情を感じながら、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:fosteringlove.pdx/lovemeow
This post was published on 2024/03/27