今年の初め、ビルの1階で寂しそうに座っている1匹の猫が発見されました。猫は誰かに置き去りにされてしまったようで、何日もその場所に留まり続けていました。
「猫は寒くてお腹を空かせていました。猫は隅にある暖房の下で暖を取ろうとしていましたが、ほとんど効果がありませんでした」と保護団体『リトル・ワンダラーズ・ニューヨークシティー』のスタッフが言いました。
「たまたまボランティアの一人の親戚がそこに住んでいたのが猫にとって幸運なことでした。私達は猫に『フォーチュン』と名付けました。」
フォーチュンは誰を信じて良いのか分からず、怖くて動くことができなくなっていました。そんなフォーチュンのことを心配した親戚は、すぐにボランティアに電話をして、助けが来るまでフォーチュンのことを見守っていました。
その後、現場に到着したボランティアがフォーチュンを保護して安全な場所へと連れて行きました。そして、ご飯を食べさせて身体を温めると、保護団体に助けを求めました。
こうして冷たい床に耐える必要がなくなったフォーチュンは、すぐに自分の殻を破りました。フォーチュンは暖かい毛布の上に座って、幸せそうに喉を鳴らし始めました。
フォーチュンは養育主さんの家に移動するとすぐにその場所に順応しました。フォーチュンは暖かい床の上に寝転がると、両手で空中をこね始めて、大きなゴロゴロ音で部屋中を満たしました。
「フォーチュンは少し前まで冷たいコンクリートの上で汚れた身体で固まっていましたが、今は暖かい床の上で幸せそうに転がっています。」
フォーチュンは毛布の入ったカゴに飛び込んで、それを自分のベッドにしました。そんなフォーチュンを養育主さんが撫でるとすぐに仰向けになって、お腹をさすって欲しいと要求してきました。またフォーチュンはまるで失われた睡眠を取り戻すかのように、長い時間眠り続けました。
フォーチュンは動物病院の診察室でも身の回りのものに興味津々で、部屋の隅々まで探索して、新しい匂いを嗅ぎながら気になる全てのものを調査しました。またフォーチュンはキャビネットや引き出しの中も調べて、獣医さん達に頭を擦りつけました。
獣医さん達はフォーチュンがマイクロチップを持っていて、およそ2歳であることを確認しました。「残念ながらマイクロチップの情報からは、今の飼い主に辿り着くことはできませんでした。どうやらフォーチュンは置き去りにされてしまったようです。」
そんな状況だったにもかかわらず、フォーチュンは家の中で世話をしてもらえるだけで満足していました。フォーチュンはとても人懐っこい性格で、周りの人達の注意を引くために膝の上に登って何度もアピールしてきました。
またフォーチュンは温かい腕の中にピッタリと収まりながら座るのが好きで、いつも人間が何をしているのかを知りたがっているそうです。
「フォーチュンは優しくて、好奇心が旺盛で、礼儀正しく、とてもフレンドリーな性格です。」
フォーチュンはいつも機嫌が良く、フミフミすることが大好きです。またフォーチュンはいつも喉を鳴らしていて、眠りに落ちるまでずっとゴロゴロと喉を鳴らし続けているそうです。
こうしてビルの冷たい床の上で発見されたフォーチュンは、優しい人達のおかげで新しい人生を歩み始めることができました。きっとフォーチュンの前には素敵な里親さんが現れて、いつまでも温かい愛情を感じながら幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典：littlewanderersnyc／lovemeow
This post was published on 2024/03/19