数週間前、大好きな飼い主さんを亡くした『メルブ』という名前の老猫が、保護施設『パピー・キティー・ニューヨークシティー』にやって来ました。メルブは新しい環境にとても戸惑っていて、ケージの中で静かに座りながら不安そうにしていました。
スタッフ達は交代でメルブと一緒の時間を過ごしながら、撫でたり声を掛けたりしましたが、メルブは見知らぬ場所を強く警戒していて、自分だけの場所を切望していました。
保護施設の代表のミーガンさんは、そんなメルブに家を開放してくれる養育主さんを見つけるために動き始めました。
「メルブは怖くて混乱していました。彼にはたくさんの愛情を注いでくれる人と、静かに暮らすことのできる家が必要でした」とミーガンさんが言いました。
メルブは動物病院で診察を受け、抜歯の手術を数回行いました。メルブは全てのことを冷静に受け止め、食事の時に不快感を感じなくなったことに喜びを感じていました。
必要な治療を全て終わらせたメルブは、もう二度とケージに戻りたくないと思っていました。
そんな中、養育ボランティアをしている家族がメルブの世話を引き受けて、自宅にメルブを連れて帰りました。メルブは環境の変化に緊張して、最初の数日間は物陰に隠れながら過ごしていましたが、静かで快適な環境と優しい家族のおかげで徐々に落ち着いていきました。
そして、この場所が自分が望んでいた場所だということに気づくと、家の中のあらゆるものに興味を示し始め、物陰から外に出て探索をするようになったのです。
メルブは家族の一日の過ごし方を観察して、日に日に生活のリズムに慣れていきました。「メルブが落ち着くまでには数日かかりましたが、ついに彼は突破口を開きました。彼は自分の殻を破って、身体を撫でて欲しいと要求してくるようになりました。」
そんなメルブの大きな変化に、保護施設のスタッフ全員が喜びの声を上げました。メルブは自信に満ちた笑顔を見せるようになり、撫でてもらうために自ら頭を押し付けてくるようになったのです。
現在、メルブは完全に養育主さんの家に溶け込んでいて、もう物陰に隠れることはありません。メルブはソファーを自分の玉座にすることを主張して、毎日大きな音でゴロゴロと喉を鳴らし続けているそうです。
メルブは身体が大きな猫のため、足を広げて横になるとベッドの大部分を占領します。メルブは静かで落ち着いた家の中でまったりしながら、愛情深い家族と一緒に毎日の暮らしを全身で楽しんでいるのです。
また家族はメルブがかなりのフミフミ好きの猫であることを発見しました。メルブは家族と一緒に横になるたびに空中をこね始めて、満足そうな姿を見せてくれるそうです。
「メルブはいつも楽しそうにしていて、養育主さんの家で空中や柔らかいものをたくさんこねています。彼は年齢を重ねた猫ですが、最期を迎える瞬間まで幸せを感じながら過ごしていくことでしょう」とミーガンさんが嬉しそうに話してくれました。
出典:puppykittynycity/lovemeow
This post was published on 2024/03/17