ある日、動物の保護活動を行っているジェラルディンさんの元に、助けが必要な猫の親子についての連絡が入りました。ジェラルディンさんは2匹の子猫の養育と、母猫の治療を引き受けました。
『ブリュエル』と名付けられた小さな子猫はとても病弱で、あまり食欲がありませんでした。そのため兄弟の『パニー』は常にブリュエルに寄り添いながら励まし続けていました。ジェラルディンさんは地元の保護施設『シャトンズ・オルフランズ・モントリオール』に連絡をして、子猫達を施設に連れて行きました。
ブリュエルは非常に低体重で発熱などの症状が出ていたため、入院して治療を受けなければなりませんでした。「ブリュエルはそれから3日間点滴と投薬を受け、ようやく快方へと向かい始めました」と保護施設のセリーヌさんが言いました。
ブリュエルが入院している間、パニーはブリュエルのために鳴き続けていました。保護施設のスタッフ達は可能な限りパニーと一緒に過ごして、少しでも安心させようとしました。
その後、ブリュエルは病院で食欲を取り戻し、ついに体重が増え始めました。そしてブリュエルが十分に回復すると、保護施設でパニーとの再会を果たしたのです。
パニーはブリュエルに駆け寄って、顔を擦りつけながら愛情を注ぎ始めました。「ふたりは再び会うことができたことに大きな喜びを感じていました。」
ブリュエルは新しい空間を探索して、パニーの後を追いかけました。ふたりはソファーの上で丸くなって、お互いに寄り添いながら、失われた時間を取り戻すかのように長く眠り続けました。
「ふたりは完全に切り離せない存在で、決してお互いのそばから離れることはありません。ふたりの絆は本当に深く、私達はその姿にいつも驚かされています。」
養育主さんの家に移動したふたりは、さっそく一緒に養育主さんの注意を引き始めました。また、部屋の中でいっぱい遊んだ後は、ソファーやキャットツリーの上でゴロゴロと喉を鳴らしながら一緒にエネルギーを充電しました。
「ふたりはとても甘えん坊で、私達が抱きしめるとすぐに嬉しそうに喉を鳴らし始めます。ふたりは人間の身体の上で寝るのが好きで、時にはその状態が何時間も続くことがあります。」
子猫達の容姿はとてもよく似ていますが、ブリュエルの方が身体が小さく、全体的に濃い色をしています。「ふたりの姿は似ていますが、お互いに異なる個性を持っていて、それがお互いのことを完璧に補い合っています。」
「パニーはイタズラ好きで好奇心が強い性格で、ブリュエルは穏やかで優しい性格です。養育主さんが羽のオモチャを取り出すと、すぐにパニーが一直線に駆け寄ってきます。」
「ブリュエルはいつもパニーが何をしているのかが気になっていて、どこにでもついていきます。彼はまだ赤ちゃんのようで、パニーのことをとても頼りにしています。」
ふたりが新しい冒険に出かけるたびに、ブリュエルがパニーの行動を見ながら様々なことを学んでいます。そんなブリュエルはベッドのシーツの下に潜り込むのが好きで、人間に抱きしめられるのが大好きです。
またふたりは養育主さんの家で出会った先住猫とも一緒に過ごすようになりました。その姿がとっても愛らしく、養育主さんはいつも心が温められているそうです。
「ふたりは独特の鳴き声を持っていて、他の猫と間違えることはありません。ふたりは非常に結びつきが強く、決してひとりだけで行動することはありません」とセリーヌさんが話してくれました。
こうしてブリュエルとパニーは優しい人達のおかげでここまで来ることができました。ふたりはこれから生涯の家族を探し始めますが、セリーヌさん達はふたりを一緒に引き取ってくれる人を見つけることに決めているそうです。
きっと子猫達はこれからもずっとお互いに愛情を注ぎ合いながら、いつまでも幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:comrescuemontreal/lovemeow
This post was published on 2024/03/15