ある日、保護施設『ベスト・フレンズ・フィーラインズ』は飼い主さんが世話をすることができなくなった人懐っこい母猫と、生まれたばかりの6匹の子猫達を引き取りました。
『マリソル』という名前の母猫は、要求の厳しい子猫達にとって素晴らしいお母さんでした。マリソルは子猫達を常に清潔に保ち、十分なミルクを与え、全ての要求に応えました。またマリソルは人間や他の動物達にも優しく接しました。
その後、子猫達が離乳して独り立ちすると、すぐに生涯の家を見つけました。そして全ての子猫達が里親さんの家に旅立つと、マリソルは再び子猫の頃に戻ったかのように無邪気に遊び始めました。またマリソルは人間のベッドが大好きになって、一日の終わりにはいつもベッドで眠るようになりました。
それから数か月の間、新しい里親さんとの出会いを待っていたマリソルでしたが、なかなか里親さんが見つかりませんでした。そこでマリソルは別の保護施設に移動して、そこで引き続き里親さんを探すことになったのです。
ちょうどその頃、最愛の猫の『ロージー』を亡くしたターリアさんが、自宅を保護猫に開放することを決めました。
ターリアさんはまだ新しい猫を家族に迎える準備はできていませんでしたが、傷ついた心を修復する方法として、困っている猫を助けたいと考えました。ターリアさんは両手を広げてマリソルを歓迎し、そのおかげでマリソルはすぐに新しい環境に溶け込みました。
マリソルは自信たっぷりに家中を探索して、家の隅々まで調査しました。
またマリソルはターリアさんと夫の日常の様子を観察し、毎日のルーティンを覚え、『レミー』という名前の先住猫に会いました。
この家で安心感と温もりを感じたマリソルは、新しい方法で愛情を表現し始めました。マリソルはある日、ソファーの上で夫婦と一緒に過ごし始め、腕の中で身体を嬉しそうにくねらせるようになったのです。
「その日からマリソルは毎日ソファーの上で私達に寄り添って、私達を一人でトイレに行かせてくれなくなりました」とターリアさんが言いました。マリソルはいつでも喉を鳴らす準備ができていて、家の至るところで夫婦の後を追いかけました。
「私達はマリソルを好きにならないように努めていました。それはいつか誰かが彼女を家族として迎えるだろうと思っていたからです。でも時間が経つにつれて彼女との距離が縮まっていって、彼女が私達に対して愛情深くなるにつれて、彼女との距離を適切に保つことが難しくなっていきました。」
さらにマリソルとレミーの絆も深まりました。レミーは再びベッドで一緒にくつろぐことのできる気の合う仲間ができたことに大喜びしていました。ふたりは自然と古くからの親友のような関係になって、一日の多くの時間を一緒に過ごすようになりました。
そしてマリソルはまるで失われていたパズルのピースのように、ロージーを亡くした夫婦の心の隙間を完全に埋めたのです。
「私達はマリソルを家族の一員として迎え入れました。私達はもう彼女のいない生活を想像することができません」とターリアさんが話してくれました。
出典:BestFriendsFelines
こうしてマリソルは保護施設に引き渡された1年後に、優しい夫婦と本当の家族になりました。マリソルは今の暮らしに最高の幸せを感じていて、愛情いっぱいの毎日を送っているのです。
出典:BestFriendsFelines/lovemeow
This post was published on 2024/03/11