ある日、子猫の『ピッポ』が猫のコロニーで迷子になっていたところを発見されて、TNR活動（野良猫の不妊去勢手術を行い、元の場所に戻す活動）を通じて保護されました。
ピッポは怖がっていて、安全で快適に過ごすことのできる静かな家を必要としていました。そんなピッポの話を聞いた保護施設『シャトンズ・オルフランズ・モントリオール』のスタッフ達は、すぐに行動を起こしました。
スタッフ達はピッポを引き取ると動物病院で治療を受けさせ、身体の回復と社会化を学ばせるために養育主さんの家に連れて行きました。
「ピッポは生後3ヶ月でした。彼は上気道感染症を患っていましたが、治療によって完全に回復しました」と保護施設のセリーヌさんが言いました。
「最初の頃のピッポは非常に怖がっていましたが、すぐに養育主さんと打ち解けました。彼は養育主さんが身体を撫でることを許して、喉を鳴らし始めました。」
そして保護から数日のうちに完全に自分の殻を破って、本来の個性を輝かせました。ピッポは人間のことが大好きになって、抱っこを楽しむようになり、チャンスが訪れるたびに一緒に遊ぶようになりました。
「ピッポが幸せを感じている時は愛らしい声で鳴いて、たくさんの注意を引こうとしてきます。とっても社交的になった彼は、特に子猫と仲良くなりたいと強く思っていました。」
ピッポが保護されてから数週間後、ピッポより約1ヶ月若い子猫が養育主さんの家にやって来ました。「子猫はとても痩せ細っていて、全身にノミがたくさんついていて、胃に問題を抱えていました。私達は彼女に『ピッパ』と名付けました。」
「ピッパはひとりで食事をしたくなかったため、食事の間中ずっと養育主さんに付き添ってもらっていました。彼女は1日で体重が20g増えて、その後も順調に体重を増やしていきました。」
ピッパは養育主さんと少しも離れたくなくて、絶え間なく愛情を求めて鳴いていました。そんなピッパの鳴き声を別の部屋にいたピッポが耳にして、強い興味を示しました。
「ピッポはとても好奇心が旺盛で、ドアの向こう側に誰がいるのかを探ろうとしました。そしてふたりの友情は、ドアの隙間の足遊びから始まりました。ピッポは一日中ピッパと話しながら、会える日を楽しみにしていました。」
ピッパが健康になると、家の中にいる他の猫達と会えるようになりました。そしてついにドアが開くと、ピッポがすぐに出迎えてくれました。
ピッポはさっそく嬉しそうにピッパに身体を擦りつけて、大きな音でゴロゴロと喉を鳴らし始めました。「それ以来、ピッポは片時もピッパから離れることはありません。」
容姿がとてもよく似たふたりは、一瞬のうちに信じられないほどの強い絆で結ばれました。「ふたりはいつも一緒に行動していて、ベッドの上でも、キャットツリーの上でも、ハンモックの上でも、人間の上でも、ピッタリと寄り添いながら昼寝をしています。」
ふたりの体格や年齢は違っていますが、ピッパはいつも夢中でお兄さんの後を追いかけて、全力で飛びついています。ふたりは目覚めるとすぐに冒険に出かけて、激しく一緒に遊んで、エネルギーが完全に枯渇した時だけ停止するのです。
こうして養育主さんの家で過ごし始めたピッポとピッパは、出会ってすぐに深い絆で結ばれました。ふたりはどこに行く時もいつも一緒で、常に愛情を注ぎ合いながら幸せな毎日を送っているのです(*´ω｀*)
出典：comrescuemontreal／lovemeow
This post was published on 2024/03/08