独りぼっちで街中を彷徨っていた子猫。保護先で出会った猫に抱きしめられると、怯えていた心に大きな変化が

ある日、街中を彷徨い歩いていた6週齢の子猫が発見されて、地元の保護施設に運ばれて来ました。子猫は全身がとても汚れていて、重度の上気道感染症を患っていました。

子猫はその後、別の保護施設『ベスト・フレンズ・アニマル・ソサイエティー』に引き取られ、適切な治療で健康を取り戻しました。保護施設のスタッフ達に『フィン』と名付けられた子猫は、少し臆病でいつも周りを警戒していましたが、再び独りになることを望んでいませんでした。

養育ボランティアのアリーさんは、そんなフィンの世話を引き受けて、自宅へと連れて帰りました。

出典:_hellokirosrescue

アリーさんの家にはオス猫の『ゼット』が住んでいて、いつもアリーさんが連れてくる保護子猫達の養育を手伝ってくれていました。

「ゼットは私が里子に出すことのできなかった猫で、5週齢の時から一緒に暮らしています。ゼットは幼い子猫に対する大きな心と忍耐強さを持っています」とアリーさんが言いました。

家に着いたばかりのフィンはとても内気で、常に身の回りを警戒していました。フィンはいつもキャリーの中で過ごしていて、外に出る勇気が持てませんでした。

ゼットはそんなフィンの様子を見ると、すぐに近づいていきました。そして、挨拶のためにキャリーに頭を入れて、フィンに数回鼻キスをしたのです。

今までずっと不安を感じていたフィンは、ゼットの温かい愛情に抵抗することができませんでした。フィンはゆっくりとですが確実に前に進み始めたのです。

そしてフィンは自然とゼットのことが大好きになり、家の至るところでゼットの後を追いかけるようになりました。「ゼットが助けてくれたおかげで、フィンは一週間も経たないうちに自分の殻から出ることができました。」

ゼットはフィンに猫としての生き方を教え、猫のスキルを磨くための手伝いをしました。またゼットはオス猫ですが、フィンがミルクを飲みたい時は、いつも好きなようにさせてあげているそうです。

毎日ゼットの後を追いかけているフィンは、ゼットのおかげでキャットツリーにも登れるようになりました。ふたりはいつも一緒の時間を過ごし、眠たくなると幸せそうに眠り始めるそうです。

「フィンはゼットのポッチャリとしたお腹に安らぎを見いだしました。彼はいつも幸せいっぱいに喉をゴロゴロと鳴らしています。」

フィンはゼットのおかげで自信がつき、いつもたくさんの愛情を吸収しているそうです。

それから2週間が経つ頃にはフィンは完全に人間のことを信頼し、ハグ好きの子猫へと生まれ変わりました。そんなフィンの姿を見たアリーさんは、フィンが新しい人生をスタートさせる準備ができたことを理解しました。

そして、子猫を家に迎えようと考えていた家族がフィンの元を訪れました。「フィンは新しい人間のお父さんが会いに来た時、すぐにお父さんの膝の上で眠り始めました。」

「フィンは現在、新しい家でたくさんの愛情を注がれています。彼が引っ越した家には猫のお兄さんが住んでいて、ふたりはすぐに仲良くなりました」とアリーさんが嬉しそうに話してくれました。

こうして周りを怖がっていたフィンは、ゼットやアリーさんのおかげで新しい人生を歩み始めることができました。フィンはこれからも優しい家族の元で幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。

そして、アリーさんと一緒にフィンを立派に育てたゼットは、今も困っている子猫達に手を差し伸べながら、たくさんの愛情を注ぎ続けているそうです(*´ω`*)
出典:_hellokirosrescuelovemeow

This post was published on 2023/11/01