何台もの車が通り過ぎる中、縁石の横で固まっていた子猫。助けに来てくれた女性のおかげで、幸せな子猫に生まれ変わる

ある日、保護施設『ザ・ウィンストン・メモリアル・ファウンデーション』の創設者で動物保護活動を行なっているライラ・デスーザさんが車で帰宅している最中に、縁石の横に落ちている毛の塊を発見しました。

気になったライラさんはすぐに車を止めると、多くの車が通り過ぎる中、毛の塊の元へと向かいました。そしてライラさんはその塊が、車を怖がって動けなくなっている幼い子猫だと分かったのです。ライラさんは子猫を慎重に救い上げると、自分の車へと戻りました。

子猫は生後約1ヶ月で、近くには母親や兄弟の姿はありませんでした。

「幸いなことに私の友達が子猫を養育してくれることになりました。『スカーレット』と名付けられた子猫は、新しい環境に戸惑ったようで食べることを拒否しました」とライラさんが言いました。

養育主さんはスカーレットが安心できるように静かな部屋を用意しましたが、最初の数日間は物陰に隠れて僅かな音にも驚いていました。「スカーレットは私達を避けようとして、様々な場所に隠れようとしました」と養育主さんが言いました。

その後、少しずつご飯を食べ始めたスカーレットは、人間が悪い生き物ではないことに気づき始めました。するとスカーレットは徐々に養育主さんに近づいて行くようになったのです。

出典:rescueforwinston

「スカーレットが完全に人間を信頼するまでにはさらに数日かかりましたが、彼女はついに私達の元に駆け寄ってきて、頭を擦りつけてくるようになりました。」

スカーレットは物陰に隠れようとしなくなり、部屋の中で楽しそうに遊ぶようになりました。そしてヤンチャな性格が一気に溢れ出して、誰にもスカーレットを止めることができなくなりました。

またスカーレットは先住犬の『ベラ』とも仲良くなって、毎日楽しそうに追いかけっこをするようになりました。そして遊び疲れると養育主さんの腕の中に潜り込んで、ゴロゴロと喉を鳴らしながら眠りに落ちていきました。

それ以来、スカーレットはまるで自分が家を所有しているかのように、家の中をエネルギー全開で駆け回るようになったのです。

出典:rescueforwinston

「スカーレットは本当に面白い子猫で、とてもエネルギッシュで、いつも遊ぶことに夢中です。彼女は羽のオモチャがお気に入りで、好奇心の赴くままに遊び回っています。そしてエネルギーが切れると、私達に寄り添いながら幸せそうに甘え始めます。」

「またスカーレットは私達の肩に座って、顔の近くで過ごすのも好きです。」

スカーレットの身体は日に日に大きくなって、随分と力強くなりましたが、今でも変わらないものがあります。スカーレットは人間を観察することを楽しんでいて、いつも小さな影のように人間の後を追いかけているのです。

またスカーレットは常に遊ぶ準備ができていて、羽のオモチャを目にすると興奮しながら飛びかかってきます。そんな元気いっぱいのスカーレットは、もう少しで別の保護子猫とペアになる予定になっているそうです。

あの日、スカーレットがどのようにして路上で独りぼっちになったのかは誰にも分かりませんが、これからのスカーレットはもうご飯や避難場所の心配をする必要はありません。安全な家の中で過ごし始めたスカーレットには、たくさんの喜びと温かいハグで満たされた、幸せいっぱいの未来が待っているのです。
出典:rescueforwinstonlovemeow

This post was published on 2023/10/21