ある日、妊娠中の野良猫が保護されて、地元の保護施設『フォスター・ベビー・キャッツ』に運ばれてきました。保護施設の創設者のジリアンさんは猫を温かく迎え入れて、子育てのための安全な場所を用意しました。
そして約1週間後、保護された猫が『ビーン(茶トラ)』という名前の75gの子猫を出産しました。ビーンはとても小さな身体をしていましたが、生きたいという強い意志を持っていました。
それから3日後、『ブリトー(キジトラ)』という名前の2匹目の子猫が生まれました。ビーンとブリトーはすぐにピッタリと寄り添って、たくさんのミルクを飲み始めました。
その後、子猫達が成長するにつれて、ジリアンさんはビーンが他の子猫と少し違っていることに気づきました。ビーンはブリトーよりも身体が小さく、足がねじれていました。
「私はビーンがずっと幸せに暮らしていけるように、出来る限りのことをする決心をしていました」とジリアンさんが言いました。
24時間体制のケアとたくさんの愛情で、ビーンとブリトーは着実に体重を増やしていきました。ふたりはお互いにお腹をミルクで膨らませて、食事の後はいつも丸いお腹を誇らしげに披露してくれました。
獣医さんの診察を受けた後、ビーンは軟骨異栄養症(骨と軟骨の障がい)と水頭症(脳室に過剰な脳脊髄液が貯留した状態)であることが分かりました。
そんな状態にもかかわらず、ビーンは毎日を精一杯生きていました。ビーンはブリトーの後を一生懸命に追って、ブリトーと同じことをしようとしていました。
ジリアンさんはビーンの状態を常にチェックしながら、最善のケアを続けました。またジリアンさんはビーンを定期的に運動させて、ストレッチを行い、足を強化するためのサポートを続けました。
さらに物理療法とウォーキングでビーンの運動能力を向上させました。「私はビーンの上半身を支えながら、彼がひとりで歩けるように何度も練習をさせました。」
一方のブリトーはビーンの一番の応援者でした。ブリトーはビーンと一緒に歩いたり走ったりして、ビーンの運動のサポートをしてくれました。
そんなブリトーやジリアンさんのおかげで、ビーンは僅か数週間で歩行を大幅に改善させて、自分の周りを歩き回れるようになりました。ビーンは毎回しっかりと運動した後、エネルギーを充電するためにブリトーに寄り添いながら眠りに落ちていくそうです。
「ビーンは少しずつ筋肉量を増やしていて、自分に最適な身体の動かし方を学んでいます。」
ビーンは生まれた時から障がいを抱えていますが、それがビーンの行動を止めることはありません。ビーンは最高の人生を送る決意をしていて、愛らしい個性が現れ始めているのです。
「ビーンはいつも幸せそうに過ごしています。彼が自分の人生を楽しんでいる姿を見るのは本当に嬉しいことです」とジリアンさんが話してくれました。
ビーンは今日も元気いっぱいに歩き回っています。ビーンはこれからも様々なことを学びながら、愛情に満ちた幸せな毎日を送っていくことでしょう。
出典:fosterbabycats/lovemeow
This post was published on 2023/09/07