保護施設で1週間待った後、迎えに来てくれた女性にしがみついた子猫。その出会いが子猫の命を救うことに!

ある日、養育主さんを必要としている1匹の子猫が保護施設に持ち込まれました。軽度の上気道感染症を患っていた子猫は、同じ年齢の子猫達よりも小さな身体をしていました。

子猫を受け取った保護施設のスタッフ達は、子猫を養育できる人を探しましたが、1週間が経っても見つけることができませんでした。その後、保護施設『レン・レスキューズ』で養育ボランティアをしているエリンさんが子猫の窮状を知ると、自分が子猫を助けなければと強く思いました。

「私は子猫の写真を見て、その小さな顔が私に呼びかけているように感じました。私は保護施設『パンプキン・パッチ・ペット・レスキュー』と協力して、すぐに子猫を引き取りに向かいました」とエリンさんが言いました。

出典:catasticalmeows

『オーウェン』と名付けられた子猫はとても活発で、もう二度と独りになりたくないと主張してきました。オーウェンは伝えたいことがたくさんあったようで、新しい家に向かっている最中もずっと、車の中でエリンさん達に向かって話しかけてきたそうです。

「オーウェンは初めて会った時には既にとても個性的な子猫でした。」

オーウェンは家に到着するとすぐにオモチャで遊び始めました。オーウェンは人間の膝の上が大好きだったようで、さっそくエリンさんの膝の上でゴロゴロと喉を鳴らしながら眠りに落ちていきました。

オーウェンはまるで失われた時間を取り戻そうとしているかのように、エリンさんや家族に寄り添って、たくさんの愛情を求め続けました。

「オーウェンはとても優しくて愛情いっぱいで、よく食べて、よく遊んでいました。この時は全てが順調に進んでいるように思っていましたが、ある日突然悪い方向へと向かい始めました。」

その日の朝、エリンさんが目を覚ますと、オーウェンが無気力で食欲もなく、遊ぶことにも興味を示しませんでした。さらにオーウェンの体重が急激に減り始めたのです。

エリンさんはオーウェンにシリンジで栄養を与え始めました。「私はオーウェンを動物病院に連れて行きましたが、診察の結果、彼が猫汎白血球減少症(猫パルボウイルス感染症とも呼ばれていて、子猫が発症すると死亡率が非常に高い病気)だと分かってショックを受けました。彼は私と出会う前に保護施設でワクチンを接種していましたが、病気を発症してしまいました。」

しかし、オーウェンの小さな身体の中には強い意志がありました。オーウェンはその日、獣医さんの治療を受けてエリンさんの家に帰りました。

エリンさんはそれから数日間水分補給を行い、薬を飲ませ、シリンジで栄養を与え、細心の注意を払いながらオーウェンの容態を確認し続けました。そんなエリンさんのおかげでオーウェンはついに快方へと向かい始め、食欲と大きな声を取り戻すことができたのです。

オーウェンは以前と同じように食事の時間にご飯を求めて叫ぶようになり、取り戻した力で毛づくろいを始めました。するとオーウェンの毛は日に日に健康的になっていき、光沢も増していきました。

「オーウェンがひとりで食事ができるようになり、数時間毎にご飯を要求するようになった時、私達は彼が危険な時期を脱したことを理解しました。」

「その日以来、オーウェンの体重は減らずに増え続けています。以前の元気な時の彼の体重は566gでしたが、病気が発症すると僅か1日で485gまで減少しました。でも現在は740gになりました。」

オーウェンは回復と共に遊び好きの一面が再び現れ始めました。今のオーウェンはまるで足の下にバネがついているかのように、いつも元気いっぱいに飛び跳ねているそうです。

そんなオーウェンはよくイタズラをしてエリンさんに捕まっていますが、何があっても前進し続け、誰にも止めることができないのです。

「今一番オーウェンがやりたいことは、ベビーサークルから脱走することです。それは彼にとってゲームのようなもので、一度外に出ると夢中で部屋中を駆け回り始めます。」

そしてオーウェンが遊び疲れると、自然とエリンさんに寄り添って、喉を鳴らしながら眠りに落ちていきます。甘えん坊なオーウェンにとって、その場所が一番安心することのできる最高のお昼寝スポットなのです。「オーウェンはいつも可愛くて、私は完全に恋をしています。」

今後、オーウェンが他の子猫と一緒に過ごせるようになったら、エリンさんは家にいる2匹の保護子猫達を紹介しようと考えているそうです。

「オーウェンは毎日私達のことを幸せにしてくれます。きっと彼は生涯の家に行っても、新しい家族の元にたくさんの喜びを運び続けることでしょう」とエリンさんが話してくれました。

こうして優しい人達のおかげで命をつないだオーウェンは、安全な家の中で楽しい毎日をスタートさせることができました。これからもオーウェンはたくさんの愛情を吸収しながら、すくすくと成長していくことでしょう。

This post was published on 2023/08/10