ある日、オーストラリアのパースにある保護施設『ザ・マッド・キャッターズ』の創設者のタラさんの元に、助けが必要な子猫についての連絡が入りました。子猫は生後約4〜5日で、庭で鳴いていたところを発見されました。
住人家族は子猫のお母さんや兄弟を探しましたが、結局見つけることはできませんでした。家族はお母さんを探している間、お腹を空かせた子猫にご飯を食べさせ、身体を温かく保ちました。そして家を訪ねてきたタラさんに子猫の養育をお願いしたのです。
「子猫の体重は173gで、すぐに哺乳瓶の使い方を理解してミルクを飲み始めました」とタラさんが言いました。
『コバーン』と名付けられた子猫は、24時間体制の看護と2時間おきのミルク、そして暖かいベッドとたくさんの愛情で、徐々に元気を取り戻していきました。
独りぼっちで保護されたコバーンは再び独りぼっちになりたくなくて、常にタラさんと一緒にいたいと主張しました。コバーンはフカフカのタオルに包まれながら抱きしめられるまで、ずっとお母さんの愛情を求めて鳴き続けていたそうです。
タラさんは幼い子猫にとって母猫や兄弟の存在がとても重要なことを知っていたため、代理のお母さんを探し始めました。
ちょうどその頃、『チンクエ』という名前の妊娠中の猫が、保護団体『インパウンド・フィーライン・レスキュー』の元に連れて来られていました。チンクエはマイクロチップを持っておらず、チンクエのことを自分の猫だという人も現れませんでした。
そして2日後、チンクエは安全な環境の中で5匹の子猫を出産しました。チンクエは保護団体の助けを借りて、子育てに最適な家と全ての要求に応えてくれる優しい養育主さんに出会うことができました。
タラさんは猫の親子の話を聞くとすぐに行動を起こしました。タラさんはチンクエが新しい赤ちゃんを受け入れてくれることを望みながら、チンクエの元にコバーンを連れて行ったのです。
「コバーンはチンクエの赤ちゃん達とあまり年齢が変わらなかったため、私達はチンクエがミルクを飲ませてくれるかもしれないと思いました。そしてふたりが出会うとすぐに、チンクエがコバーンのことを受け入れました」と保護団体のスタッフが言いました。
チンクエは独りぼっちのコバーンを温かく迎え入れて、たくさんの毛づくろいと愛情を浴びせました。そしてその日の夜を迎える頃には、コバーンはすっかり猫の親子の一員になっていて、みんなの真ん中で快適な時間を過ごすようになったのです。
「今のコバーンには素敵なお母さんと兄弟がいます。そのため彼は他の猫との接し方を学ぶことができ、お母さんのミルクで免疫力を高めることもできます。」
コバーンは他の兄弟よりも少し年上で、その分大きな身体をしています。子猫達はいつもみんなで寄り添いながら楽しい時間を過ごしていて、時々年下の兄弟達がコバーンのことを枕代わりにしていることもあるそうです♪
「チンクエがコバーンを受け入れてくれたことに私達は心から感謝しています。幼い子猫にとってお母さんがそばにいることは何よりも大切なことです」と保護団体のスタッフが嬉しそうに話してくれました。
コバーンはもう独りぼっちではありません。コバーンのそばにはいつもお母さんや兄弟がいて、甘えたい時はいつでも甘えることができるのです(*´ω`*)
出典:catmumperth/impoundfelinerescue/lovemeow
This post was published on 2023/08/07