約2ヶ月前、ある家の庭に救助を必要としている痩せ細った猫が迷い込んできました。猫は何年もの野外生活で衰弱し、時間の経過と共に体調が悪化していきました。
保護施設『リトル・ワンダラーズ・NYC』のスタッフのリサ・ウィンターズさんが猫の窮状を知ると、猫を引き取ることを申し出ました。その後、動物レスキューチームの『セントスピロ・キャット・レスキュー』のエディさんの助けを借りて、猫を施設まで運んできました。
『カイ』と名付けられた猫は非常に体調が悪く、すぐに動物病院に緊急搬送されました。エディさんはそんなカイが静かな環境で過ごせるように、カイを自宅で世話することを申し出ました。
カイは貧血で重度の上気道感染症を患っていましたが、保護施設とエディさんのサポートによって徐々に回復していきました。そしてカイは健康な身体を取り戻し、体重を増やしていって、個性を輝かせ始めました。
カイは気分が良くなるとすぐに人間の愛情を求め始め、チャンスが訪れるたびに頭をぶつけて、嬉しそうに寄り添ってきました。
カイはいつもかまって欲しくなるとエディさんのことを前足でつついたり、2本足で立ち上がったりしながらアピールしてきました。カイはまるで野外で過ごした分の時間を取り戻すかのように、たくさんの愛情を求めてきたのです。
その後、カイが長期間の養育を必要としていることが分かると、アリソンさんと夫が自宅でカイを世話することに決めました。
「私達は数ヶ月前に愛猫の『ハワード』を亡くしたばかりでした。その日以来、ハワードの妹の『ナゲット』はずっと悲しみに暮れていました」とアリソンさんが言いました。
「私達もまだ心の準備ができていませんでしたが、カイの話を聞いて、彼がいかに養育主を必要としているかを知った時、私達の心は強く揺さぶられました。そして私達は彼を預かって、自宅で世話をすることに決めました。」
アリソンさんの家に到着したカイはすぐに愛情を求め始めました。カイは快適な環境の中で落ち着いて、新しい家族に夢中になりました。「カイはまるで今までずっと一緒に暮らしてきたかのように、私達の家に完全に溶け込みました。彼は新しく姉妹になったナゲットを含め、家族全員の心を完全にとりこにしました。」
アリソンさんが初めてカイにナゲットを紹介した時、カイはまるで待ち望んでいた仲間を見つけたかのように興奮していました。カイはすぐにナゲットの隣で丸くなって、嬉しそうにナゲットを抱きかかえました。
「カイはナゲットと本当に仲良く暮らしています。彼はいつもナゲットのことを探して、愛情いっぱいに毛づくろいをしています。」
またカイは自分の中の子猫の部分を再発見し、オモチャで遊んだり、イタズラをするようになりました。
そんなとっても活発になったカイですが、やっぱりカイが一番好きなのは家族に寄り添いながら穏やかな時間を過ごすことでした。
「カイは毎日私達のところにやって来てキスをします。彼は私達がハワードを失った時から欠けていた喜びを、再び私達のところにもたらしてくれました。」
そしてアリソンさんはカイが既に生涯の家を決めていることに気づき、アリソンさんもカイのことを手放すことができなくなっていました。「私達はカイとの生活で毎日が大きく変わりました。私達には明らかに彼の存在が必要でした。」
「私達はこの先ずっとカイがご飯の心配をすることなく、残りの人生を安全に過ごせる場所を提供できたことに大きな喜びを感じています。」
「カイは永遠に私達の家族の一員です」とアリソンさんが嬉しそうに話してくれました。
こうして何年も路上を彷徨い歩いた後、優しい人達のおかげで家の中で暮らすことができたカイは、ついに生涯の家に辿り着くことができました。そしてカイはアリソンさんの家に欠けていたものを完全に補ったのです。
これからもカイはたくさんの愛情に包まれながら、優しい家族と一緒に幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:littlewanderersnyc/lovemeow
This post was published on 2023/07/05