ある日、保護施設『クウェート・アニマル・エイド』のアリーナ・ラザリエワさんが、ゴミ捨て場で食べ物を探していた人懐っこい猫についての連絡を受けました。話を聞いた保護施設のスタッフ達はキャリーを持ってすぐに現場へと向かい、無事に猫の姿を見つけることができました。
猫はまるで路上での生活に別れを告げる準備ができているかのように、車に乗ろうとしている人達の後をついて回っていました。
そんな猫の近くにスタッフ達がキャリーを置くと、猫はすぐに中へと入ってきました。
『リアム』と名付けられた猫は生後約10〜12ヶ月で、誰かに路上から助けてもらえることを強く望んでいました。そしてリアムはついに保護されて、安全な家の中で生活することができるようになったのです。
アリーナさんはリアムを養育するために自宅へと連れて帰りました。そして保護から数日が経つと、リアムは自らアリーナさんに近づいて行くようになり、甘い姿をたくさん見せてくれるようになりました。
「リアムは私のことを信頼してくれました。彼は家の中でリラックスするようになり、好奇心の赴くままに遊び回ったり、ノンストップで喉をゴロゴロと鳴らしたりするようになりました」とアリーナさんが言いました。
リアムが去勢手術を受けて室内生活に十分に慣れると、無事に里子に出られるようになりました。アリーナさん達はこれまでにアメリカの保護施設と協力しながら、クウェートで保護した多くの動物達に生涯の家を見つけてきました。そしてリアムも他の動物達と同じように、アメリカで生涯の家を探すことになりました。
そんな中、アメリカのメリーランド州に住んでいるハンナ・フロインドさんと妹のヘイリーさんが、クウェートの保護猫コミュニティー『キティ・ラブ・クウェート』で路上から保護された猫達のことを知りました。そしてハンナさんがリアムの投稿を見た瞬間、その愛らしい姿に一目惚れして、リアムを幸せにしてあげたいと強く思うようになったのです。
ハンナさんはすぐに里親になるための審査を受けて、無事にリアムを家に迎えることができるようになりました。
その後、リアムはクウェートを旅立ち、アメリカの空港で保護施設のスタッフ達に迎えられると、車で生涯の家へと向かいました。そしてリアムはついにハンナさんとの出会いを果たしたのです。リアムはすぐにハンナさんの腕の中で甘え始めて、まるで今までずっと一緒にいたかのようにハンナさんの愛情を吸収し始めました。
こうしてリアムを家族の一員として迎えることができたハンナさんは、リアムの名前を『ジャックス』に改名しました。
「ジャックスはすぐに新しい環境に馴染んで、初日からとても落ち着いていました。彼は非常に愛情豊かで、抱っこされるのが大好きです。そんな彼にハンナは完全に恋をしています」とハンナさんの母親のキンバリーさんが言いました。
またハンナさんがジャックスを迎え入れただけでなく、妹のヘイリーさんもクウェートから『キシロ』という名前のトラ猫を家族に迎えたそうです。
その後、ジャックスはハンナさんと一緒に動物病院へと行き、その愛らしい姿でスタッフ全員の心を次々ととりこにしていったそうです。
こうして自らキャリーの中に入ったジャックスは、安全な家の中で新しい毎日をスタートさせて、海を渡って生涯の家に辿り着くことができました。今のジャックスは快適な家の中で大好きな人と一緒に暮らしていて、ずっと望んでいた夢のような生活を送っているのです。
これからもジャックスはたくさんの愛情を受け取りながら、幸せいっぱいの時間を過ごしていくことでしょう(*´ω`*)
出典:Kitty Love Kuwait/lovemeow
This post was published on 2023/02/26