ステファニーさんと彼女の母親はカナダで動物達の保護活動を行なっていて、自分達が暮らしている地域で多くの野良猫や捨て猫を助けてきました。そして地元の保護施設『シャトン・オルフラン・モントリオール』に協力してもらいながら猫達を治療し、生涯の家を見つけてきました。
ステファニーさんが保護活動を続けているうちに、多くの野良猫達がご飯や避難場所を求めて庭にやって来るようになりました。そしてある日のこと、キャットフードを求めて新しい猫が姿を現しました。
その猫はとても警戒心が強く、ステファニーさんが家の中に入るまで、離れた場所で様子をうかがっていました。
「私の姿が見えなくなると、猫は空腹のお腹を満たすためにたくさんのご飯を勢いよく食べ始めました。その後、彼はさらに多くのご飯を求めて、何度も庭に戻ってきました」と保護施設のセリーヌ・クロムさんが言いました。
時間が経つにつれて猫はより大胆になり、徐々にステファニーさんへの警戒心を解いていきました。そしてステファニーさんが住んでいる地域の気温が急激に下がり始めると、猫はある行動に出たのです。
「その日もステファニーさんがご飯を持って現れるまで、猫はいつものように庭で待っていました。でもステファニーさんが窓を開けると、彼はすぐに家の中に入って、真っ直ぐにキッチンの方へと歩き始めました。そしてステファニーさんの足元で寝転がると、それ以降外に戻ろうとはしませんでした。」
ステファニーさんは猫を抱え上げて抱きしめました。すると猫は全く抵抗することなくステファニーさんの愛情を受け入れました。ステファニーさんは猫の反応に驚きと喜びを感じ、猫のためにトイレやベッド、そしてたくさんのご飯を置いた部屋を用意しました。猫はそこでお腹をいっぱいに満たすと、寝心地の良いベッドで丸くなって眠り始めました。
『オスカー』と名付けられた猫は凍傷の跡があり、カナダの厳しい冬を乗り越えてきたことは明らかでした。オスカーは人間の愛情を望んでいて、家の中で暮らしたいと強く思っていました。
「オスカーはステファニーさん達にとても感謝していました。彼はステファニーさん達に顔を擦り付けて、たくさんのハグを求めました。」
ステファニーさんはすぐにオスカーの首にしこりがあることに気づき、それが嚢胞(のうほう。体内にできた病的な袋状のもの)であることが判明しました。
嚢胞を取り除く手術の後、オスカーは養育ボランティアのガブリエルさんの家で治療を続けました。オスカーは縫い目を保護するためにネックスカーフやセーターを着用しました。
オスカーが回復している間、ガブリエルさんはオスカーが寄り添うことができるように、たくさんのヌイグルミの友達をプレゼントしました。オスカーはお気に入りのカエルに寄り添って、さえずる鳥と一緒に昼寝をしました。
「最初の頃のオスカーは、一日のほとんどの時間を寝て過ごしていました。でも身体が回復するにつれて周りのものに興味を持つようになり、楽しそうに遊ぶようになりました。」
またオスカーは人間の抱っこが大好きで、抱っこされるといつも陽気な姿を見せてくれました。そしてオスカーは自分が満足していることを伝えるために、抱っこしてくれた人に毎回嬉しそうに鼻を擦り付けました。
それから数週間が経つと、ある家族がオスカーに恋をして、里子として迎え入れました。オスカーは生涯の家族と出会えたことが嬉しくて、とっても幸せそうな姿を見せてくれたそうです。
オスカーは現在、愛する家族に満足するまで抱きしめてもらっていて、常に心の中は幸せで満たされています。また一緒に過ごす猫の友達がいて、いつもお互いに愛情を注ぎ合いながら楽しい時間を過ごしているそうです(*´ω`*)
出典:Rescuechatonsmontreal/lovemeow
This post was published on 2023/01/17