ある日、保護施設に迷子の子猫が運ばれてきました。子猫は口に火傷を負っていて、神経に問題を抱えていました。「私は保護施設のスタッフから連絡をもらい、『ナビ』という名前の子猫を養育できるかを聞かれました。私はすぐに『はい』と返事をしました」と養育ボランティアのウィルマさんが言いました。
「ナビは上手くバランスをとることができず、立ち上がることも歩くこともできませんでした。彼の火傷やバランスの問題、そして身体が震えている原因は正確には分かりませんが、電気コードを噛んでしまった可能性があります。彼は約1週間ほど危険な状態に陥っていました。」
幸いなことにナビがウィルマさんの家にやって来た時には、バランスと震えの問題が随分と解決していて、口の火傷も治り始めていました。さらにナビは肺炎から回復している途中でした。
「ナビは非常に体重が不足していましたが、本人はその問題を早く解決しようとしているかのように、毎回たくさんのご飯を食べてお腹を膨らませています。」
ナビは今まであまり人間と接したことがなかったようで、とても人間のことを怖がっていました。そのためナビはいつも物陰に隠れようとしていましたが、温かいハグには抵抗することができませんでした。ナビはウィルマさんにたくさんの愛情を注がれると、すぐに喉を鳴らすようになったのです。
そして愛情いっぱいのハグが3週間続くと、ナビは完全に自分の殻を破って、全身で愛情を求めるようになりました。
ナビは次々と新しいことができるようになっていき、ウィルマさんのことを驚かせ続けました。
ある朝、ウィルマさんが部屋に入ると、ナビが小さな声で鳴いて、挨拶をするために立ち上がりました。そしてそのままウィルマさんの膝の上に登り始めて、膝をベッド代わりにして昼寝を始めたのです。
「私はナビが膝の上を安全な場所だと感じてくれたことに胸が熱くなりました。」
またナビが部屋の中でハンモックのベッドを発見すると、すぐに気に入ったようで自分のものだと主張し始めました。
ナビは神経と呼吸器系の問題を克服して、自信を持って生活するようになりました。ナビは現在、愛らしい個性を輝かせていて、毎日を楽しく過ごしているのです。
「私が養育部屋兼仕事部屋に入ると、いつもナビが私の方へと向かってきて、膝に飛び込んできます。さらにナビは机の上に登って、私の仕事を手伝ってくれています。」
「ナビは寝ることが大好きで、私が仕事をしていると膝の上で寝始めます。彼は家にある全てのベッドを欲しがっていて、幸せを感じると喉をゴロゴロと鳴らし始めます。彼はとっても遊び好きの甘くてフワフワな男の子です。」
ナビは現在、白癬(はくせん。カビによる感染症)の治療を続けていて、もう少しで里子に出られるようになるそうです。
「私が初めて養育した子猫を引き取った家族が、ナビのことをとても気に入ってくれていて、いつも私のInstagramで彼の成長を追いかけています。」
「その家族の家には私が以前養育した『キバ』が暮らしているのですが、家族はキバの友達にするためにナビを引き取りたいと連絡してきました。私はナビに素敵な家族が見つかったことにとても興奮しています。」
「ナビがこれから向かう家にはキバと子猫の姉妹、そして2人の人間の姉妹がいます。きっと彼は毎日満足するまでみんなと遊んで、たくさんのハグに大きな幸せを感じることでしょう」とウィルマさんが嬉しそうに話してくれました。
こうして怪我と病気で辛い時期を過ごしてきたナビは、優しい人達のおかげで新しい人生を歩み始めることができました。ナビは温かいハグにいつも幸せを感じていて、幸せな未来に向かって歩み続けているのです。
出典:purrs_in_paradise/lovemeow
This post was published on 2022/10/14