先週、南カリフォルニアのトーランス消防署の消防士が、危険な場所にいる子猫の姿を発見しました。「私達はワイヤーが絡まったヘッドライトの裏に子猫がいるのを見つけました。車の所有者は子猫に気づかないまま、ここまで運転してきました」と消防士のコールさんが言いました。
「私の同僚がいくつかのワイヤーを何とか外すことに成功し、子猫を無事に助け出しました。私は署内から寝具を保管するための箱を持ってきて、保護した子猫を中に入れました。」
子猫は多指症で、まるで人間の親指のような指を持っていました。子猫は全身が土やノミで覆われていたため、コールさん達はタオルで作ったベッドに子猫を置く前に、子猫をお風呂に入れて綺麗にしました。
コールさん達は動物病院に電話をした後、子猫のためにいくつかの食べ物を買ってきました。また、自動車事故で使用する吸収剤を使って、簡易的なトイレも作りました。
コールさんは時間ができるたびに子猫の状態をチェックしに行き、子猫がちゃんと水分を取っていて、快適に過ごせているかを確認しました。「子猫はとても疲れていたようで、ほとんどの時間を眠って過ごしていました。そして私の仕事が終わる頃には、随分と新しい環境に馴染んでいました。また、子猫は再び独りぼっちになりたくなかったようで、私達がその場から離れようとすると大きな声で鳴くようになりました。」
コールさんは地元の保護施設『レン・レスキューズ』に連絡をすると、子猫を自宅へと連れて帰りました。『グース』と名づけられた子猫は、その日の夜にコールさんの妻のニッキーさんと友人のケリーさんによって、保護施設の養育ボランティアのニッキさんの家へと運ばれました。
「グースは最初からとてもお喋りで、私の家に着いた後も大きな声で鳴いていました。しばらくすると彼は徐々に落ち着いてきて、お腹をいっぱいに満たすと眠りにつきました」とニッキさんが言いました。
翌日、グースが長い眠りから目覚めてご飯を食べると、さらに元気な姿を見せてくれました。この時のグースは消防署で一度お風呂に入った後でしたが、まだ全身に油や汚れが残っていました。
ニッキさんは2回目のお風呂でグースの身体を隅々まで綺麗にして、残っていたノミを全て取り除きました。するとグースはとっても気分が良くなったようで、勢いよく走り回るようになりました。
グースは保護されるまであまりご飯を食べていなかったようで、体重が平均よりも随分と軽い状態でした。しかし、安全な場所で過ごし始めたグースは、まるで今までの分を取り戻すかのように、食事のたびにたくさんのご飯でお腹をいっぱいに満たすようになったのです。
「すっかり元気を取り戻したグースは、いつも楽しそうに走り回ったり、遊び回ったりしています。彼はとってもハグ好きで、常にたくさんの愛情を求めています。」
「グースは車の中で非常に怖い体験をしたと思いますが、今の彼はいつも幸せそうで、常に満足そうにしています。」
グースは室内生活をとても気に入っていて、保護から1週間も経たないうちに完全に花を咲かせました。もうすぐ他の保護子猫達と一緒の時間を過ごし始めるグースですが、きっとすぐにたくさんの友達ができて、一緒に遊んだり、一緒に眠ったりしながら、さらに楽しい時間を過ごしていくことでしょう。
「グースは保護された時から体重が275g増え、エネルギーが溢れ出しています。彼はこの1週間で大きな変化を遂げました。もうそこには体重が少なく、全身がノミに覆われた彼の姿はどこにもありません。彼はこの先ずっと安全な家の中でたくさんの愛情を感じながら、いつまでも幸せな毎日を送っていくことでしょう」とニッキさんが嬉しそうに話してくれました。
出典:nikkifosterscats/lovemeow
This post was published on 2022/05/20