先月、病院の裏にある排水溝で暮らしている2匹の子猫が見つかりました。排水溝に出入りしている子猫達を見つけた医師は、子猫達のそばにお母さんがいないことが分かると、保護施設に助けを求めることに決めました。
「ちょうど私達の養育ボランティアの1人がその病院で働いていました。彼女は子猫達を見つけた医師から連絡を受けました」と保護施設『コースタル・ベンド・キャット・レスキュー』の代表のマリー・ハッカビーさんが言いました。
子猫達は約10週齢で人間をとても警戒していました。「子猫達が安全に暮らし、社会化するためには養育主さんの助けが必要でした。ふたりはとてもお腹を空かせていて、食べ物を見つけるのに苦労していました。」
その後、保護施設のスタッフ達がご飯や必要なものを持って現場に到着しました。スタッフ達は子猫達を安全な場所へと連れて行くために保護活動を始めました。
子猫達はお互いに人間を避けていましたが、『レッドライダー』と名づけられた子猫は、美味しそうなご飯の匂いに抵抗することができませんでした。そのためレッドライダーは排水溝の中からゆっくりと姿を現しました。
一方の『ラルフィー』と名づけられた子猫は、同じようにご飯に関心を示しましたが、まだ排水溝から出るだけの勇気がありませんでした。
「レッドライダーはご飯の入ったキャリーに直接入ってきました。でもラルフィーの方は外に出るのを怖がっていたため、私達は排水溝のそばに捕獲器を設置しました。」
するとそれから10分も経たないうちに捕獲器の扉が閉まりました。しかし、中に入っていたのはラルフィーではなく、お腹を空かせた大人の猫でした。「捕獲器の中にはラルフィーの姿はありませんでしたが、その代わりに大人の野良猫を保護しました。」
その後、再び捕獲器を設置したスタッフ達は、レッドライダーを養育ボランティアさんの家に連れて行き、大人の猫の避妊手術をするために保護施設へと向かいました。
結局その日はひとりだけで養育主さんの家で過ごすことになったレッドライダーは、環境の変化と兄弟がいないことにとても怯えていました。しかし翌日、ラルフィーとの再会を果たすとすぐにリラックスし始め、会えなかった時間を取り戻すかのように、長い時間ラルフィーに寄り添いながら過ごしました。
「再び一緒になることが出来たふたりは、とっても幸せそうにしていました。ふたりは食べることが大好きで、アゴを撫でられることに幸せを感じるようになりました。」
保護から数日が経つと子猫達は自分達の殻から出てきて、人間の前でも自信を持って行動するようになりました。
「その時からふたりは本当に室内生活を楽しみ始め、部屋の中を探索するようになりました。さらに2〜3週間ほどが経つと、ふたりはとっても甘えん坊なハグ好きの子猫へと生まれ変わりました。」
「ふたりのお気に入りの趣味は、養育主さんと一緒にソファーでくつろぎながらテレビを見ることです。」
「ラルフィーはとっても元気な男の子です。レッドライダーは少し控えめな性格ですが、兄弟が近くにいると幸せそうな姿を見せてくれます。」
「ふたりは非常に強く結びついているため、私達はふたりを一緒に迎えてくれる里親さんを探すことに決めました。」
子猫達は先日、しばらく暮らしていた養育主さんの家を後にして、保護施設で生涯の家族との出会いを待ち始めました。
子猫達は少し前まで排水溝の中で人間を怖がりながら暮らしていましたが、快適な環境と美味しいご飯、そしてたくさんの愛情で別猫へと生まれ変わることができたのです。
ふたりはもうお腹を空かせながら路上を彷徨い歩く必要はありません。ふたりはこれからも安全な家の中でたっぷりと甘やかされながら、いつまでも幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:CoastalBendCats/lovemeow
This post was published on 2022/01/19