数週間前、カナダのモントリール近郊に住む住人が、自宅の庭で迷子の子猫を見つけました。子猫はひとりぼっちで、近くに母親の姿はありませんでした。

この家に住んでいた猫は子猫のことがとても気になったようで、子猫の方へと近づいて行って、匂いを嗅いで挨拶をしました。子猫は猫の友達を必要としていましたが、人間のことがよく分かりませんでした。そのため子猫は住人家族が近づいてくると、どこかへと逃げていってしまったのです。

子猫のことが気になった家族は、近所の人達に子猫について聞いて回りましたが、誰も子猫が自分の猫だという人はいませんでした。子猫はその後、再び家族の猫に会いに戻ってきて、食べ物を探して家の周辺をウロウロし始めました。

家族が何度か子猫の保護を試みた後、近くの住人が子猫を保護することに成功しました。子猫はまだ幼く、安全な場所と適切なケアが必要だったため、家族は地元で保護活動を行なっているナディアさんに連絡をしました。

ナディアさんはすぐに子猫を迎えにきて、その足で保護施設『シャトン・オルフラン・モントリオール』へと子猫を連れていきました。

「子猫は生後約2ヶ月でした。私達は彼女に『アリックス』と名づけました。彼女はとても内気で、すぐに物陰に隠れようとしました」と保護施設のスタッフが言いました。

その後、養育ボランティアをしているサラさんとモルガンさんがアリックスを自宅へと連れて帰り、すぐに養育を始めました。アリックスは初め人間をとても怖がっていましたが、人間が悪い生き物ではないと分かると、急激に変化し始めました。

「アリックスの気持ちはすぐに変わって、人間や他の子猫達との時間を楽しむようになりました。彼女は至るところで子猫達を追いかけたり、観察をしたり、マネをしたりするようになりました。」

アリックスは自然と抱っこされることや撫でられることが好きになり、いつも養育主さんの気を引こうとするようになりました。アリックスは一日に何度も養育主さんに頭を擦りつけて、ピッタリと寄り添いながら眠りにつきました。

アリックスは愛らしいゴロゴロ音を部屋中に響かせ、養育主さんの友達がやって来ると、躊躇することなく挨拶に向かいました。

「アリックスは安全な家で過ごすことで自分の身を守る必要がなくなり、自信を持って家の中を歩き回るようになりました。彼女は家の中での暮らしの中で、たくさんの愛情を感じています。」

現在生後3ヶ月を迎えたアリックスは、元気いっぱいの子猫へと成長しました。アリックスは安全な家の中で何不自由なく成長し、生涯の家を見つける準備を整えたのです。

「路上から助け出されたアリックスはとても幸運でした。彼女は非常に甘く、優しい性格の持ち主です。彼女はこれから素敵な家族に出会い、幸せいっぱいの日々を送っていくことでしょう」と保護施設のスタッフが話してくれました。
出典：Rescuechatonsmontreal／lovemeow