秋の初め頃、母親のいない2匹の子猫が地元の保護施設に運ばれてきました。子猫達は体調不良に苦しんでいて、口にできた傷の痛みでご飯を食べることができませんでした。そんな子猫達の窮状を知った経験豊富な養育ボランティアのパトリシア・リカさんは、子猫達を引き取って看護を始めました。
子猫達は多くの健康上の問題を抱えていて、薬による治療とシリンジによる食事が必要でした。パトリシアさんは子猫達の身体を温かく保つために、温度調整ができる保育器の中で子猫達を育て始めました。
子猫達はとても体調が不安定で、命をつなぐことができるか分かりませんでしたが、パトリシアさんの助けを借りながら懸命に戦い続けました。
『ハンプトン』と名づけられたキジトラの子猫は、最初から強い意志を持っていました。ハンプトンは絶え間ない愛情を求めて鳴き続け、パトリシアさんと一緒に移動することに幸せを感じていました。
「幸いなことにハンプトンはすぐに体重を増やし始め、確実に元気を取り戻していきました」とパトリシアさんが言いました。パトリシアさんが養育部屋に入るたびにハンプトンが必死に鳴いてきて、ご飯と愛情を強く求めてきたそうです。
一方、弟の『ハドソン』は症状が重く、回復するまでには多くの時間が必要でした。しかし、ハドソンもパトリシアさんの献身的な看護で徐々に元気を取り戻していき、大きな声でたくさん話しかけてくるようになったのです。
適切な薬と24時間体制のケアでハンプトンは確実に体重を増やしていき、自分の周辺を歩き回るようになりました。また回復が遅れていたハドソンに寄り添って、たくさんのエネルギーを注ぎ続けました。
その後、ふたりが完全に元気を取り戻し、ベビーサークルを卒業すると、ハンプトンはチャンスがあるたびにパトリシアさんの気を引こうとしてきました。
ハンプトンは離乳するのに十分な年齢になっても、「哺乳瓶でミルクが飲みたい!」とパトリシアさんに訴えかけてきました。そして無事にミルクをもらうと、一瞬のうちに世界で一番幸せな子猫になりました♪
ハンプトンはご飯を食べ終わると、いつもパトリシアさんの腕の中で丸くなりました。「ハンプトンは本当に甘えん坊で、とっても楽しい子猫です。」
その後、ハンプトンはついに他の子猫のように容器からご飯を食べるようになりました。また部屋の中を探索し始め、遠くの方まで出かけるようになりました。そして猫のオモチャを見つけるたびに楽しそうに遊び始めて、新しいものを見つけると目を輝かせながら調査を始めました。
そんなハンプトンの後をいつもハドソンがついてきて、一生懸命にハンプトンのマネをしているそうです。
「ふたりは毎日とっても幸せそうで、遊び好きで、お互いにハグが大好きです。」
すっかり怖いもの知らずになったハンプトンですが、やっぱり一番好きなことは大好きなパトリシアさんに寄り添うことです。ハンプトンはいつもパトリシアさんの足に抱きついたり、顔を擦りつけたりしながら、たくさんの愛情を求めてくるのです。
「ふたりの人生の始まりは大変でしたが、危険な状態を無事に脱し、命をつなぐことができました。彼らは現在、安全な家の中で最高の人生を送っています。私は彼らの手助けをすることができて本当に幸せです」とパトリシアさんが嬉しそうに話してくれました。
あと数週間で子猫達は里子に出る準備を整えます。きっと子猫達の前には素敵な里親さんが現れて、いつまでも幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう(*´ω`*)
出典:fosterkittensvegas/lovemeow
This post was published on 2020/12/28