ある日、1匹の子猫が家の庭で発見されました。子猫を見つけた男性は他の子猫の姿も探しましたが、見つけることはできませんでした。
その後、男性は母猫の帰りを待ちましたが、何時間たっても母猫が現れる気配はありませんでした。そこで男性は地元の保護施設『スパークル・キャット・レスキュー』に連絡をして、獣医さんの治療を必要としている子猫を助けることができるかを尋ねました。
保護施設で養育ボランティアをしているサラ・ケリーさんは、子猫の話を聞くと現場に急行しました。子猫はとてもお腹を空かせていて、眼感染症を患っていました。そんな状態にもかかわらず、子猫は柔らかい毛布を両手でこね始めました。子猫はサラさんの家に向かっている最中もずっと、毛布をこね続けていたそうです。
それから24時間体制で看護された子猫は、2日後には元気を取り戻し、目の腫れが治まり始めました。サラさんは回復してきた子猫に『ジュリア・チャイルド』と名づけました。ジュリアは一日のほとんどの時間をまるでパンをこねているかのように、毛布をこね続けていました。
「ジュリアがパン作りの王女であることは明らかです。彼女は陽気で、好奇心旺盛で、とっても甘い子猫です」とサラさんが言いました。
それから数週間、ジュリアはこねるチャンスを決して逃しませんでした。もちろん哺乳瓶を持っている時も、幸せそうにこねながらミルクを飲んでいたそうです。
そして、お腹がいっぱいになると再び柔らかい毛布をこねながら、サラさんにナデナデを要求してきました。
またジュリアは人間や他の猫のことが大好きで、別の養育主さんがジュリアの世話を引き継いだ時も、すぐに新しい養育主さんや他の保護子猫達と一緒に遊び始めました。
ジュリアの甘い性格と自信に満ちた行動は、新しく出会う子猫達の心を次々と開いていったそうです。
その頃、マリッサ・カーターさんが生後6ヶ月で保護された愛猫の『ステラ』の友達を探していました。そしてマリッサさんがジュリアのことを知った時、きっとふたりは素晴らしい関係を築くだろうと強く感じました。
その後、マリッサさんがジュリアに会いに行くと、ジュリアは一目でマリッサさんのことが好きになりました。ジュリアはすぐにマリッサさんの腕の中で丸くなって、幸せそうな姿を見せてくれました。
「ジュリアが家に来た日は本当に素晴らしい一日になりました。ジュリアはすぐに新しい環境に順応し、私達に寄り添って、腕の中で3時間も眠りました」とマリッサさんが言いました。
『ソラ』と名前を変えたジュリアは、さっそく毛布をこねるスキルを新しい家族に披露しました。保護された時からパン作りの王女だったソラは、今も変わらずパン作りの王女なのです。
甘えん坊のソラは抱きしめられることも大好きで、ハグをされることに大きな喜びを感じています。ソラはひとりでいることを拒否し、常にハグを求めて家中を歩き回っているそうです。
「ソラの好きなことは間違いなく私と夫を抱きしめることです。さらに彼女はシッポを追いかけたり、キャットツリーを登り降りするのも好きです。」
ソラが家に来てから数日が経ちましたが、まだステラとは直接会っていません。今はドアの下の隙間からお互いの匂いを嗅いだりしているそうです。
ソラは毎日ステラに挨拶するために何度もドアの前まで足を運んでいます。お互いの準備が整うまでもう少し別々の場所で過ごすふたりですが、きっと出会ってすぐに最高の友達になることでしょう♪
こうして独りぼっちで保護されたソラは、優しい人達のおかげで新しい人生を歩み始めることができました。これからもソラは温かい家族に囲まれながら、柔らかい毛布をいつまでもこね続けていくことでしょう(*´ω`*)
出典:kellyfosterkittens/lovemeow
This post was published on 2020/12/03