ある日、オーストラリアに住む女性が、自宅近くで迷子の子猫を発見しました。女性は子猫の姿を見て、子猫の目が見えていないことにすぐに気づきました。
その後、女性は地元の保護施設『キャットレスキュー901』に連絡をしました。ここは盲目の猫を積極的に受け入れる施設として知られていました。
保護された子猫は全く目が見えませんでしたが、冒険心に溢れていて、キスをするのが大好きな女の子でした。
スタッフはそんな子猫に『エルサ』と名づけました。そして、以前にも盲目の子猫を世話してくれた、クリスタル・マッケイさんにエルサの養育をお願いしたのです。
「最初に写真を見た瞬間に、私はエルサに恋をしました。彼女はとても小さく、愛らしい姿をしていました」とクリスタルさんは言いました。
エルサは眼球の発育が不十分なまま産まれたため、産まれた時から目が見えませんでした。そんなエルサに快適な生活を送ってもらい、将来の感染症の予防をするためには目の手術が必要でした。
クリスタルさんが初めてエルサに会った時、エルサはちょうど手の平サイズの大きさでした。エルサはとってもお話し好きで、常に注目を集めようと鳴いてきたそうです。
「私が車でエルサを自宅に連れ帰っていると、途中で彼女が目を覚まし、大きな声で鳴き始めました。私の兄弟が彼女を抱きしめましたが一向に鳴き止まなかったため、私は彼女と少しお話しをしました。すると彼女は満足したようで、嬉しそうに喉を鳴らし始めました。」
「エルサは産まれた時から神経障害があり、常に頭を上下に動かしています。その姿がとても愛らしくて、私はさらに彼女のことが好きになりました。」
エルサはすぐに新しい環境に慣れ、トイレもひとりで使えるようになりました。エルサの嗅覚はとても発達していて、自分の周りの空間を完全に把握しているようでした。
「最初の頃のエルサは音をとらえることに苦労しているようでした。それでも彼女はオモチャで遊ぶことを覚えて、真っ直ぐに歩くことができるようになりました。」
エルサは目が見えませんが、自分が他の猫と違っているとは全く思っていません。エルサは頭の中に正確な地図を持っていて、他の猫と同じように走り回ることができるのです。
「エルサは視覚以外の感覚を使って、まるで見えているかのように行動します。また、彼女はとても愛情深く、私が今まで出会った中で一番ハグとキスが大好きな猫です。」
エルサは室内生活を送っていますが、クリスタルさんと一緒に庭に出るととても興奮します。エルサは周りのものにぶつかることなく、自由に芝生の上を走り回ることができるのです。(動画)
こちらは大好きな場所でくつろいでいるエルサの姿です。
その後もクリスタルさんの元ですくすくと育ったエルサは、里子に出られるくらいまでに成長しました。しかし、その頃にはすっかりエルサのことを手放せなくなっていたクリスタルさんは、正式に家族の一員として迎えることに決めたのです。
そして2年後。
エルサはずっとクリスタルさんの一番の親友でした。でもクリスタルさんに赤ちゃんが産まれると、エルサの行動に少し変化がありました。エルサは赤ちゃんにたくさんの愛情を注ぎ始め、常に寄り添うようになったのです。
「エルサは奇跡の猫です。彼女は愛情いっぱいの女の子に成長しました。彼女はいつも私達に寄り添って、キスをして、遊ぶことを決して止めません」とクリスタルさんは嬉しそうに話してくれました。
こうして路上から保護された盲目のエルサは、大切な家族に出会い、幸せな生活を手に入れることができました。これからもエルサは温かい家族に囲まれながら、幸せな毎日を送っていくことでしょう(*´ω`*)
出典:CatRescue901/lovemeow
This post was published on 2020/06/05