ある日、保護施設『アレー・キャット・レスキュー』のスタッフ達が、近くのアパートの敷地内で迷子の子猫を見つけました。
子猫の目には潰瘍(かいよう。皮膚や粘膜や角膜などにできる、深部にまで及ぶ組織の欠損)ができていて、ものを見ることに苦労していました。「子猫はとても小さく、食べ物を見つけることもできませんでした」とスタッフは言いました。
その後、子猫の母親や兄弟を探し始めたスタッフ達は、駐車場脇の茂みの中で4匹の子猫を見つけました。子猫達は全身が汚れていて、ノミに覆われていて、獣医さんの治療を必要としていました。
スタッフ達は全ての子猫達を保護すると、自分達の施設へと連れて帰りました。そして全員を綺麗にして、ノミの処置を行い、処方された薬を与え始めました。「子猫達は全員、抗生物質で上気道感染症の治療を行なっています。また子猫達が十分に成長したら、潰瘍のある子猫の目を手術する必要があると獣医さんに言われました。」
これまで厳しい状況の中で生きてきた子猫達は、安全な養育主さんの家で落ち着き、寝心地の良い暖かいベッドで眠りにつきました。
その後、子猫達の体調が回復すると、養育主さんは先住猫の『ハロー』を紹介しました。ハローはとても愛情深い猫で、これまでにも困っている子猫達にたくさんの愛情を注いできました。
ハローも元々は路上で暮らす猫でした。衰弱した状態で保護されたハローは、養育主さんの家で迷子の子猫達と出会い、心を開花させました。それ以来ハローは養育主さんの家で暮らしながら、困っている子猫達を抱きしめて、快適に過ごせるようにたくさんの愛情を注いできたのです。
そしてハローは今回も子猫達を温かく迎え入れて、さっそく毛づくろいを始めました。ハローは雄猫のためミルクは出せませんが、子猫達はすぐにハローの横に並んで、ミルクを飲もうとしたそうです。そんな子猫達の行動を、ハローは温かく見守っていました。
ハローは特に目に病気のある小さな子猫のことを心配しているようで、子猫を安心させるためにたくさんの愛情を注ぎました。子猫の方も優しいハローのことがすぐに好きになり、ハローのそばから離れなくなったそうです。
他の子猫達がベビーサークスの中を走り回っている時も、一番小さな子猫はハローに抱きしめられて、たくさんの愛情を感じていました。
保護された子猫達は現在、愛情いっぱいのハローの助けを借りながら、里親さんの家ですくすくと成長しています。子猫達は甘えたくなるとすぐにハローの元へとやって来て、幸せそうに寄り添い始めるそうです。
こうして母親と離ればなれになってしまった子猫達は、迎えられた家で優しいお父さんに出会うことができました。子猫達はいつもお父さんに温かく見守られていて、毎日に大きな幸せを感じながらすくすくと成長しているのです。
出典:alleycatrescue/lovemeow
This post was published on 2019/11/06