ある日、保護施設『アニマル・アライズ』で養育ボランティアをしているデビーさんが、母猫と5匹の子猫達が困難な状況に陥っていることを知りました。猫の親子は通りがかった人達に保護されて、保護施設に連れて来られました。
母猫はとても痩せ細り、全身がノミに覆われていて、足に傷を負っていました。母猫の怪我を診た獣医さんは、それが何かの動物に噛まれてできたものだと判断しました。「母猫は他の動物から子猫を守る時に怪我を負ってしまった可能性があります」とデビーさんは言いました。
母猫はとても痩せ細っていましたが、子猫達は健康で元気でした。「母猫はやつれた身体で子猫達を育て、守っていました。彼女はとても愛情深いお母さんです。」
施設のスタッフ達は母猫に『チリ』、子猫達にそれぞれ『チミ』『タコス』『ピコ』『サルサ』『チュロ』と名づけました。
「子猫達は私が長い間養育ボランティアを続けてきた中で、一番カラフルな子猫達です。猫の親子は日に日に良い方向へと向かっています。」
親子がデビーさんの家で暮らし始めると、チリはすぐに元気を取り戻しました。チリは家の中を隅々まで調べると、ベッドの中でくつろぎ始めて、子猫達にミルクを飲ませ、嬉しそうにグルーミングを始めたそうです。
デビーさんはチリの体重を増やすために、ご飯と一緒に高カロリーのサプリメントと与えました。
チリは動物病院でも大人しく治療を受けて、みんなに愛情を示しています。「治療中のチリはじっと静かに座っていて、獣医さんの言うことを聞いています。もしかすると彼女は、私達が治療をしていることが分かっているのかもしれません。」
一方の子猫達はとても好奇心が旺盛でイタズラ好きです。子猫達は部屋中を駆け回り、レスリングをして、お互いに飛びかかっています。そしてご飯の時間になるとチリのところに集まってきて、美味しそうにミルクを飲み始めるそうです。
「チリはいつも子猫達を清潔に保ち、たくさんの愛情を注いでいます。子猫達にとって母親の愛情を知ることはとても大切なことです。」
「子猫達は毎日大きくなっています。子猫達は猫缶やドライフードも食べるようになり、トイレの使い方も覚えました。」
チリの身体は完全に回復し、日々の生活に大きな幸せを感じています。現在、チリは食べ物や避難場所を心配することなく、大切な我が子に全ての力を注ぐことができているのです。
時々、食事時間の前に小腹を空かせた子猫がチリのところにやって来て、ミルクを飲み始めます。どうやらチリはそのことを全く気にしていないようです。
「親子は家の中の暮らしに安心していて、いつも寄り添いながら過ごしています。幼い子猫達にとって母親がそばにいることは一番幸せなことです」とデビーさんは話してくれました。
こうして怪我を負った状態で子猫達を守っていたチリは、安全な場所で暮らし始めることができました。これからも親子はたくさんの愛情を感じながら、家猫としての生活を楽しんでいくことでしょう。
出典:fosterkittys/lovemeow
This post was published on 2019/10/09