今から2年前のこと、ある会社の駐車場を走り回る1匹の子猫が見つかりました。子猫はとても人間を恐れていて、一生懸命に物陰に隠れようとしていました。
その日の朝、リサさんが駐車場を歩いていると、電気制御ボックスから聞こえてくる何かの音に気づきました。
「私はたくさんの建物が立ち並ぶ大きな施設で働いていましたが、外に出るとすぐに大きな鳴き声のようなものが聞こえてきました。そしてその声が猫のものだと気づきました」とリサさんは言いました。
「私が建物の横にある電気制御ボックスに近づくと、背後からニャーニャーという鳴き声が聞こえてきました。そこにちょうど同僚が歩いて来たため、『あなたもあの子を助けに来たの?』と聞きました。」
あとで警備員さんに子猫のことを聞くと、朝早くに母猫が子猫達を1匹ずつ運んでいる姿を見かけたそうです。「きっとこの子はその時に取り残されてしまったのだろう」とリサさんは考えているそうです。
子猫は全く人間と接したことが無かったようで、リサさん達が近づくと、すぐにその場から逃げ出しました。
「子猫は電気制御ボックスの後ろに隠れると、音を立てるのを止めました。そこは温度が38度近くあったため、子猫が長く留まることはできませんでした。私はこのままでは子猫が死んでしまうと感じました。」
また、この周辺はとても交通量が多く、子猫にとって安全な場所はありませんでした。
リサさんの同僚はオフィスから大きな箱を持ってきて、逃げ道を塞ぐように地面に置きました。子猫は恐怖で動けなくなっていたため、リサさんは長いチューブを使って、子猫を箱の方へと押し出しました。
「私は保護した子猫をオフィスに連れて行き、子猫を助けるためにしばらく家に戻ってもいいかと上司に聞きました。上司も動物好きだったため、すぐに子猫を世話するように私に言ってきました。」
リサさんが家に着いた時も、子猫はとても怖がっていました。そのため子猫はリサさんの姿を見ると、必死になって威嚇してきたのです。
リサさんは子猫のそばに留まり続け、時間をかけて落ち着かせようと試みました。すると子猫の威嚇は徐々に収まっていき、代わりに喉をゴロゴロと鳴らし始めたのです。
リサさんは猫缶を持ってきて、子猫のそばに置きました。子猫は空腹に抵抗することができず、物凄い勢いでご飯を食べ始めたそうです。
リサさんの家には元々、『カラミティー』と『カタストロフィー』という先住猫が住んでいたのですが、リサさんは2匹が子猫を受け入れてくれるかを心配していました。しかし、2匹はすぐに子猫のことを受け入れて、優しく接し始めたそうです。
また、子猫はすっかり人間に心を開き、リサさんの家族にも幸せそうに寄り添い始めました。家族はそんな愛らしい子猫に『メイデー』と名づけました。
リサさんはその後も駐車場でメイデーの母親や兄弟を探し続けました。しかしあの日以来、誰も猫の親子の姿を見かけた人はいないそうです。
一方、すっかり室内生活を受け入れたメイデーは、同居猫のカタストロフィーのことが大好きになりました。カタストロフィーもメイデーのことを気に入ったようで、自分のベッドを一緒に使うことを許したそうです。
「彼らは最高の友達で、いつもお互いにグルーミングをしたり、昼寝をしたり、遊んだりして楽しい時間を過ごしています。またメイデーはカラミティーとも仲良くなりました。」
そして現在。
メイデーは2歳の誕生日を迎えました。全身がフワフワになったメイデーは、こんなに美猫さんに成長しました。
「メイデーはこれまでで一番甘い猫です。彼女はとても優しくて、遊び好きで、いつも幸せそうに喉を鳴らしています」とリサさんは嬉しそうに話してくれました。
こうして駐車場で保護されたメイデーは、リサさんの愛情のおかげで大きく変わることができました。メイデーは今の暮らしが大好きで、毎日が幸せに溢れているのです(*´ω`*)
出典:mayday_kitten/lovemeow
This post was published on 2019/09/26