3年間、保護施設で里親さんを待ち続けていた猫。はるばる海外から訪れた女性との出会いで、幸せいっぱいの人生が始まる

ある日、キプロスのホテルに子猫の『ギズモ』とその兄弟達が迷い込んできました。子猫達は生後3週ほどで、病気を患っていました。子猫達を見つけたホテルのスタッフは、地元の保護施設『テラ・モナステリー・キャッツ』に連絡をして助けを求めました。

子猫達の中には重度の眼感染症を患っている子猫もいましたが、獣医さんや施設のスタッフ達のおかげで、全ての子猫が病気を完治させることができました。

他の兄弟よりも目の症状が軽かったギズモは、1週間後には元気を取り戻し、部屋の中を走り回り始めたそうです。

出典:talamonasterycats (lovemeow)

ギズモは最初からハグが大好きで、出会った人すべてに愛情を求めました。もし誰かの膝の上が空いていると、すぐにギズモが飛び乗って、膝を温め始めたそうです。

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また好奇心旺盛なギズモは、オヤツを手に入れるためにこっそりと戸棚に侵入したこともあったそうです。

「ギズモはとても愛らしい個性があったため、すぐに家族が見つかると思っていました。でも他の兄弟がひとりずつ家を見つけていく中で、彼だけは家を見つけることができませんでした」と施設のスタッフは言いました。

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そして3年後、ギズモはすっかり大人の猫に成長しましたが、まだ生涯の家を見つけることができていませんでした。ギズモはいつも誰かが家に連れて行ってくれることを期待して、施設の訪問者の膝の上に毎日飛び乗り続けていました。

そして今年の初めのこと、イギリスに住むジェニーさんが休暇でキプロスを訪れた際に、ギズモのいる保護施設を訪れました。「その施設で暮らす猫達は全て、快適なベッド、噴水、キャットツリーなどで自由に過ごしていました。猫達は敷地内の好きな場所でくつろいだり、ご飯を食べたり、遊んだりしていました」とジェニーさんは言いました。

「また猫達はスタッフ達に挨拶をして、会話をして、辺りを歩き回っていました。スタッフ達は全ての猫達に気をかけていて、忙しそうに世話をしていました。」

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しばらく敷地内を歩き回っていたジェニーさんが腰を下ろそうとすると、とってもフレンドリーなギズモが一直線に近づいてきました。そして、ジェニーさんの膝の上に座って、ジェニーさんの顔に鼻を擦りつけ始めたのです。

「私が立ち上がろうとしても、ギズモは膝の上から動こうとしませんでした。」

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ギズモは自分が一番したいことをやっていました。ギズモは施設に来る訪問者を愛していて、訪問者が愛してくれることを望んでいました。そんなギズモの愛らしい姿に、ジェニーさんはなかなか「さようなら」を言うことができなかったそうです。

「休暇の残りの時間、私の頭からギズモのことが離れませんでした。私は施設のInstagramを見て、彼が3年前にホテルで保護されたことを知りました。」

「私にはギズモが誰にも引き取られなかった理由が分かりませんでした。彼はとても愛情深く、みんなに優しく接していました。私は彼のことを忘れることができず、どうすれば彼を家に迎えることができるかを調べ始めました。」

しかし、休暇を終えたジェニーさんがイギリスに帰国した後、とても悲しい出来事が起こりました。ジェニーさんがずっと一緒に暮らしてきた、盲目の愛猫のブルーノがガンで亡くなったのです。

「ブルーノを失った後、私の心には大きな穴が空いていました。私はすぐに別の猫を飼うことはできないだろうと強く感じていました。」

それからしばらくの間、深い悲しみに暮れていたジェニーさんは、悲しみを紛らわすために保護施設の最新情報を追うようになりました。そして、施設から引き取られた猫が、イギリスの家で暮らしていることを知ったのです。ジェニーさんはすぐにギスモのことを考え始めました。

そしてブルーノとお別れしてから数週間後、ジェニーさんはギズモのいる施設へとメールを送りました。「ギズモはあの日、私のことを選んでくれました。私は彼が心に空いた穴を癒してくれるかもしれないと思いました。」

それから数週間後、ギズモは飛行機に乗って生涯の家へと向かいました。「ギズモが私達の施設から旅立つ時、多くのスタッフが涙を流しました。彼との別れはとても辛いものでしたが、同時に彼に生涯の家が見つかったことに大きな喜びを感じていました」とスタッフは言いました。

一方、ギズモのことを待っていたジェニーさんは、空港までギズモを迎えに行きました。ギズモは自分が生涯の家に向かっているのが分かっているようで、ジェニーさんの車に乗るとすぐに膝の上で丸くなったそうです。

「ギズモはキプロスで会った時と同じように、私を温かく迎えてくれました。彼はあの時と同じように膝の上に座って、私の顔に鼻を擦りつけてきました」とジェニーさんは言いました。

「私は猫のいない人生を想像することができません。亡くなった愛猫のことを考えると今も心が痛みますが、ギズモと出会えたことにとても感謝しています。」

こうして3年間、保護施設で里親さんを待っていたギズモは、遠い異国の地で第2の人生をスタートさせました。ギズモは今日も大好きな家族のことを抱きしめて、膝を温めて、心を満たしています。ギズモはずっと叶えたかった夢を実現させて、心から幸せを感じているのです。
出典:talamonasterycatsfriendsofbrunoblindcatlovemeow

This post was published on 2019/09/03