カリフォルニアを襲った山火事で、タイソン・ベイカー君と家族は自宅を失いました。そして山火事の混乱の中で、大切な2匹の猫を見失ってしまったのです。その日以来ずっと家族は、行方不明になった猫達を探し続けていました。
『オプティマス(黒猫)』と『バンブルビー(キジトラ)』という名前の猫達は、4歳のタイソン君と幼い時からの親友でした。家族は猫達がどこかで必ず生きていると信じ、再び一緒に暮らすことを諦めませんでした。
心優しいタイソン君は自分の家を失ったにも関わらず、全てを失ったいとこに、僅かに持ち出すことができたオモチャを惜しみなくあげました。タイソン君が何よりも望んでいたのは、愛する猫達との再会だったのです。タイソン君はサンタさんへの手紙にも、猫達のことについて書きました。
タイソン君の両親は猫達を見つけるために、全ての保護施設に連絡をしました。そして、両親が保護施設『フィールドヘイブン・フィーライン・センター』に電話をすると、スタッフのハイジ・スミスさんが全力で協力することを約束し、すぐに救助活動を始めてくれたのです。ハイジさんとスタッフ達は絶対に猫達を見つけ出すことを誓い、猫達が姿を消した地域にいくつもの捕獲器を設置しました。
そして12月12日の夜、スタッフ達は捕獲器の中に1匹の黒猫がいるのを発見しました。スタッフ達は黒猫を施設へと連れて帰り、タイソン君の家族に連絡をしました。
「家族は5週間の間、2匹の猫との再会を望み、毎日祈りながら猫達を探し続けていました」とスタッフは言いました。
家族がスタッフから連絡を受けた後、タイソン君の父親のジョーさんが施設に向かいました。「ジョーさんはタイソン君に再び失望して欲しくなかったため、その日はタイソン君を連れて来ませんでした。家族はこの数週間で全ての保護施設を回り、その度に悲しみを感じてきました。でも今回はこれまでとは違っていました!」
施設に保護されていた黒猫は、間違いなくオプティマスだったのです。ジョーさんが早速オプティマスを連れて帰ると、タイソン君は興奮を抑えきれずに、ずっとオプティマスのことを抱きしめ続けていたそうです。
「タイソンは火事でほとんどのオモチャや大切な物を失いました。でも彼が何よりも望んでいたのは、愛猫との再会でした」と母親のキャンディスさんは言いました。
一方、スタッフ達はオプティマスの兄弟のバンブルビーを見つけるために、救助活動を続けていました。
スタッフ達はこれまでに、多くの猫達を保護することに成功していました。「私達は多くの飼い猫達を見つけて、家族の元へと返してきました。保護した猫達を家族に引き渡す時、私達はたくさんの喜びとエネルギーをもらいます」とスタッフは言いました。
そして、オプティマスを見つけた次の日曜日に、ハイジさんは素晴らしいニュースを家族の元に届けました。スタッフ達はついに、バンブルビーを保護したのです!
「ハイジさん達は本当に素晴らしい人達で、感謝の気持ちしかありません。彼らはオプティマスとバンブルビーを見つけ出して、私達を再び1つの家族にしてくれました」とキャンディスさんは言いました。
オプティマスとバンブルビーは共に、焼失した自宅の近くで見つかったそうです。そして12月18日、ジョーさんとタイソン君はバンブルビーを家に連れて帰るために、一緒に保護施設を訪れました。
「タイソンは家に着くまでの間、ずっとバンブルビーのことを抱きしめていました。その嬉しそうな姿に、私達は心から幸せを感じました」とキャンディスさんは言いました。
「その日、スタッフ全員が家族と猫達の再会を喜びました。私達は自分達の役割を果たすことができて、本当に嬉しく思っています」とハイジさんが話してくれました。
家族の元で再び一緒になったオプティマスとバンブルビーは、すぐに再会の挨拶をして、また以前のように幸せな時間を過ごし始めたそうです。
こうして山火事で行方不明になった2匹の猫は、無事に家族の元へと帰ることができました。決して猫達のことを諦めなかった家族は、このクリスマスに最高のプレゼントを受け取ることができたのです。
家族と猫達はもうこれから先、再び離ればなれになることはないでしょう。家族は優しいスタッフ達にいつまでも感謝しながら、愛する猫達と一緒に幸せな時間を過ごしていくことでしょう(*´ω`*)
出典:Candice Baker/lovemeow
This post was published on 2018/12/23