ある雨の日のこと、カナダのバンクーバーでシャベルの後ろに身を寄せ合う子猫達が発見され、地元の保護施設『VOKRA』へと運ばれて来ました。子猫達を受け取ったスタッフは、保護主さんから話を聞いて、雨を避けるために母猫が子猫達をその場所に運んだのだろうと考えました。そして、母親がまだ近くにいるかもしれないと思い、すぐに保護現場に向かったのです。
幸いなことに母猫はシャベルの近くに帰って来ていました。しかし、母猫はスタッフの気配に気づくと、すぐに逃げ出してしまったのです。スタッフはシャベルの近くに捕獲器を設置して、2日後に母猫を捕まえることに成功しました。
『アシャ』と名づけられた母猫は、施設で子猫達に再会すると、とても嬉しそうに毛づくろいを始めました。そして、子猫達を温めながら眠りについたのです。
アシャは人間を信用していないため、スタッフが近づくと慎重に様子をうかがってきました。でもオヤツや乾燥フードには目がないようで、警戒しつつもスタッフの手から食べ始めるそうです。
アシャはとても愛情深いお母さんで、いつも子猫達のことを最優先に考えています。子猫達を常に清潔に保ち、食後にはお腹がいっぱいになっていることをしっかりと確認するそうです。
猫の親子にはスワヒリ語の名前がつけられました。母猫のアシャは「生命」を意味します。ベハティは「運」、カマラは「月光」、セフは「剣」という意味です。セフが子猫の中で一番人間を恐れていたため、心の殻を破れるようにと、この名前をつけたそうです。
毛が茶色のベハティは、とてもヤンチャで人間が大好きな子猫です。少し茶色の混ざったカマラは、2番目に人間慣れしている子猫で、おしとやかな性格だそうです。
銀色(サバトラ)のセフは人間にはなかなか懐きませんが、お母さんが大好きな男の子で、いつもお母さんと一緒にいるそうです。
ちなみに起きている時はなかなか身体を触らせてくれないセフですが、スタッフは昨晩、寝ている最中にこっそりとお腹を撫でることに成功したそうです♪
アシャはまだ人間に対する警戒心が強いのですが、少しずつ慣れてきました。もしかすると人間の優しさに気づいてきたのかもしれません。
そんなアシャですが、大切な子猫達を屋根のある場所で育てられることに、とても満足しているようです。また、おいしい食べ物と水、そして暖かい毛布があるこの場所がとても気に入っているようです。
アイシャはもう雨の中で子猫達を避難させる必要はありません。日々大きくなっていく子猫達を、安全な場所で見守ることができるのです。
アシャが望んでいることは、どんなに時でも決して変わることはありません。それは ”世界で一番大切な我が子の幸せ” なのです。
出典:VOKRA/lovemeow
This post was published on 2018/07/10