カナダのケベックに住むデイビー・ギャラントさんが、息子のトビー君と帰宅している最中に、道路脇にいる小さな子猫に気づきました。子猫はとても痩せ細っていて、骨と皮しかありませんでした。
「私達はほとんど車が通らない道路で、全身がボロボロの子猫を見つけました。私は子猫に気づくと、いつものように車を止めました」とデイビーさんは言いました。
デイビーさんがこの道路で動物を見つけたのは、これが初めてではありませんでした。デイビーさんは過去14年間で数多くの猫や犬に出会い、救助してきたのです。デイビーさんが以前飼っていた猫の『クスクス』もそのうちの1匹でした。
「私達はいつも放棄された動物を見つけると、様子を見ながら近づいて行きます。もし彼らの方から近づいてきたら、自宅に連れて帰って新しい家を探します。もし近づいてこないようなら、地元の保護団体に連絡を取り、保護してもらっています。」
この日、子猫を見つけたデイビーさんが車を止めると、すぐに子猫が駆け寄ってきました。そして、デイビーさんに身体を擦りつけながら、愛情を求めてきたのです。子猫はとても人懐っこい性格で、嬉しそうに喉をゴロゴロと鳴らし始めました。
子猫を保護したデイビーさんは、トビー君と一緒に自宅に戻りました。そして、連れ帰った子猫に『バーリー』と名づけました。
保護されたばかりのバーリーは、長い間ご飯を食べていなかったため、食べ物を飲み込むことができませんでした。そのため家族は食べ物を濡らしてから、バーリーに食べさせたそうです。
また、バーリーの全身はたくさんのノミで覆われていました。家族はお風呂でバーリーを綺麗にすると、洗い流せなかったノミをピンセットで1匹ずつ取り除いていきました。家族が全てのノミを取り除くまでに数日かかったそうです。
保護されるまでずっと孤独だったバーリーは、再び独りになりたくなくて、いつも家族に寄り添っていたそうです。
その後、家族はバーリーを動物病院へと連れて行きました。
「私達はバーリーが生後3ヶ月ほどだと思っていたのですが、獣医さんが彼女の歯を確認すると、少なくとも生後6〜7ヶ月だろうと言ってきました。彼女はまだ幼い子猫ほどの大きさしかなかったため、私達はすぐにそれを信じることができませんでした。」
バーリーは長い間栄養失調だったため、身体の成長が極端に遅れていたのです。
それから3ヶ月後。
家族にたくさんの愛情を注がれたバーリーは、全身が美しい毛で覆われ、フワフワの猫に成長しました。
「バーリーは現在、幸せそうな姿をたくさん見せてくれます。彼女は人間の家族の他に、保護猫のキノアや保護犬のベラと一緒に楽しそうに過ごしています。」
「偶然にも私がバーリーを見つける前日に、娘が保護施設に猫を見に行きたいと言ってきました。私はそんな娘に『本当に必要な時は猫の方から私達のところに来てくれるよ』と伝えました。」
そして翌日、助けを求めていたバーリーが、家族の目の前に現れたのです。
「バーリーは私達が今まで出会った中で一番小さな猫です。私達は彼女のことを心から愛しています」とデイビーさんは嬉しそうに話してくれました。
こうしてボロボロの状態で彷徨い歩いていたバーリーは、幸せな人生を見つけることができました。優しい家族のおかげで元気を取り戻したバーリーは、今の生活に満足していて、いつも家族に最高の幸せを届けているのです。
This post was published on 2018/03/14