人生に、もふもふを。

旅の途中で出会った迷子の子猫。優しい男性の助けを借りて元気を取り戻すと、驚くほどの『冒険猫』へと生まれ変わる!

0

猫の『モーグリ』の人生はモロッコの路上から始まりました。しかし、それから1年も経たないうちに、モーグリは恐れを知らない『冒険猫』へと大変身したのです!

路上から保護されたモーグリは現在、ドイツのローゼンハイムに住むマーティン・クラウカさんと一緒に様々な場所を旅しています。モーグリはマーティンさんのバイクに乗って、今までに12カ国以上の国を旅したそうです。

マーティンさんはモーグリと出会うまで、自分が猫を飼うとは全く想像もしていませんでした。色々な場所を旅するのが好きなマーティンさんは、一生動物を飼うことはないだろうと思っていたのです。

しかし、友達と一緒に訪れたモロッコの路上で、モーグリと運命の出会いを果たしました。

「モーグリは小さな村の通りで元気なく座っていました。彼女はシッポを怪我していて、非常にお腹を空かせていました」とマーティンさんが言いました。

「私がモーグリに話しかけると、彼女は私のところにゆっくりと歩いてきて、腕の中で眠りにつきました。」

「地元の人にモーグリについて尋ねると、モーグリのお母さんが車の事故で亡くなったことが分かりました。そして、彼女はまだ年齢が若いため、このままひとりで暮らすことになれば、路上で命を落とすことになるだろうと言っていました。」

マーティンさんはモーグリが衰弱していて、頭を上げることもできないくらいに疲れ切っていることに気づきました。マーティンさんには弱ったモーグリをそのままにしておくことはできませんでした。

マーティンさんはその日の予定を全てキャンセルして、モーグリをこっそりとホテルの部屋に運び込み、一晩中看病を続けました。

マーティンさんは若くて弱っている動物を家族に迎えることに、どれだけ重い責任があるかを知っていました。その覚悟が自分にあるかが分からなかったため、マーティンさんは答えを出すのを朝まで待つことにしました。

「私は目を覚ましてからもモーグリをどうするかを決められないでいました。でも私は既にモーグリに恋をしていたため、彼女がどのような反応を示すかを見るために、彼女をバイクに乗せてみることにしました。」

「バイクの上は猫達にとって、生きるための最適な場所ではないことは分かっていました。でもまた路上に戻したら、モーグリの命が確実に失われると思いました。」

モーグリは最初、バイクに乗ることに慎重になっていましたが、わずか30分で完全に適応しました。それはマーティンさんにとって、最高の旅のパートナーができた瞬間でもありました。

マーティンさんはその後、仕事を辞めて長期間のバイク旅に出かけました。マーティンさんはモーグリと一緒に地中海沿岸からイランに入り、アラブ首長国連邦のドバイに到着しました。その間にふたりは10カ国も旅をしたそうです。

移動中のモーグリはずっとバイクの正面に取り付けたバッグの中で過ごしていました。そして、自然が豊かな場所に来ると時々バッグから顔を出して、渡り鳥や景色を眺めて、マーティンさんに話しかけてきました。

また、街中に入るとモーグリはマーティンさんの肩に座って、高い場所から新しい風景を眺めたり、レストランやお店を観察したりしました。

「モーグリは本当に冒険好きの猫です。彼女は新しいキャンプ場に着くと、いつも私の肩の上に乗って周辺を見渡しながら安全を確認しています。そして、それから何時間も探索に出かけます。」

モーグリは鋭い観察能力を持っているため、マーティンさんがテントの場所が分からなくなった時も正しい方向へと導いてくれたそうです。

「私が買い出しに行くか、周りの環境を確認するために出かける時は、モーグリはキャンプ場で大人しく留守番をしています。でもキャンプ場の周辺がとても安全で、車や他の動物がいない時は、私の後を楽しそうについてきます。」

モーグリとの何ヶ月間もの旅は予想外のことがたくさん起こりました。猫を連れて行けない場所やイベントも多く、国境を越える時も複雑な手続きが必要でした。また、数え切れないほどの店やホテルから入店を断られ、寒い夜の砂漠で一晩を過ごすこともあったそうです。ふたりの旅はいつもハプニングの連続だったのです。

しかし、マーティンさんにとってモーグリとの旅はそれ以上の価値があり、毎日が本当に充実していたそうです。

「私はモーグリと旅をすることができて本当に満足しています。きっとこの気持ちは、この旅が終わるまで変わることはないでしょう」とマーティンさんが幸せそうに話してくれました。

こうしてモーグリと出会えたおかげで旅が最高に楽しくなったマーティンさん。どうやらそれはモーグリも同じ気持ちのようです。そんなふたりの幸せな旅は、これから先もずっと続いていくことでしょう(*´ω`*)

この猫の記事を友達にシェアしよう