2016年5月、養育ボランティアのキャサリンさんは、子猫の『ハルク』と出会いました。ハルクはとても愛らしく、愛情豊かな子猫でした。キャサリンさんはハルクの里親を探し始め、両親が暮らす実家へと連絡を取ったのです。
キャサリンさんの実家には犬が好きで猫が嫌いな父親が住んでいましたが、母親は猫好きだったため、ハルクを迎えてくれることになりました。
ハルクはその後、両親によって『トーマス』と名前を変えました。
もちろん父親はトーマスとの暮らしをよく思っていなかったため、少し距離を置きながら生活をしていました。しかし、トーマスの考えは違っていたのです。
トーマスは毎日、父親の後を追いかけ、肩の上によじ登って、喉を鳴らしながらすり寄りました。そしていつの間にか、父親の心の中に忍び込んでいったのです。
自分は猫を飼わないと誓っていた父親ですが、いつの間にかキャサリンさんに送る写真が、ほとんどトーマスとの写真に変わっていったそうです。
どうやら父親の抵抗は無駄に終わったようです♪
しかし、その後トーマスは病気を発症しました。トーマスは致死率が非常に高い、猫伝染性腹膜炎(FIP)を患い、急速に悪化していったのです。そして4週間後、トーマスはこの世を去り、両親は深い悲しみに暮れました。
「翌年、私は家で養育している子猫を両親のところへと連れて行きました。しかし、両親はトーマスとの別れが辛かったため、子猫を再び飼うことを拒否し続けました」とキャサリンさんは言いました。
そんな状況の中、2017年の8月にキャサリンさんの家で保護猫が子猫を出産しました。その中の1匹が、キャサリンさんにトーマスを思い出させたのです。
「私は子猫が生まれた日から、この子なら両親の心を変えてくれるかもしれないと感じました。」
子猫が8週齢になった時、キャサリンさんは子猫を実家に連れて行きました。子猫はさっそく家の中を探索して、まるでトーマスが両親と初めて会った時のように、両親と一緒に楽しそうに遊び始めたのです。
子猫は父親の身体を登って行き、肩の上で喉を鳴らしながら父親にすり寄りました。
「私が実家を出ようと準備していた時、お父さんがお母さんに言った言葉が聞こえてきました。『お前がこの子を家族に迎えたいと思うなら、私は賛成するよ』と。」
「それは短い言葉でしたが、お父さんが子猫に送ることのできる最高の言葉でした。」
「その後、子猫が十分に成長した時、両親は正式に子猫を家族に迎えました。そして、再び私のところには、たくさんの写真が送られてくるようになりました。」
両親は子猫の『ティガー』と名づけました。
「ティガーはまさにパーフェクトな子猫でした。彼はいつも元気に遊び、1日に16時間も眠り、愛犬の飲み水用のボウルで ”泳ぐ” のが大好きでした。」
「でも一番素晴らしいことは、ティガーは両親が望んでいたハグ好きの子猫だということです」とキャサリンさんは嬉しそうに話してくれました。
今から約2年前、トーマスという名前の子猫が、父親の人生を大きく変えました。そして2年後、今度はティガーが父親の人生を大きく動かしたのです。
これからもティガーはその愛らしい姿で、両親にたくさんの笑顔を届けながら、幸せな毎日を送っていくことでしょう(*´ェ`*)
This post was published on 2018/01/31