その日、ある女性がいとこの結婚式に出席するためにサン・セバスチャン教会に来ていました。そして、教会での式が終わり駐車場に止めてある車に向かっていると、どこからか子猫の鳴き声が聞こえてきたのです。女性が声のする方に歩いて行くと、駐車場の入り口付近で1匹の子猫を発見しました。
今までに9匹の猫を保護した経験のある女性は、近くに母猫がいるかもしれないと思い、辺りを探してみましたが、結局見つけることはできませんでした。
母猫を探している間中ずっと鳴き続けていた子猫は、車の中で柔らかい布に包まれると、安心したのかすぐに鳴き止んだそうです。
子猫を保護した女性は、家族が披露宴会場に向かっている中、急いで自宅へと戻りました。そして、その日の予定を全てキャンセルして、幼い命を助けることだけに力を注いだのです。
自宅に着いた女性はヘソの緒がついたままの子猫をキレイにして、ミルクを飲ませてあげました。そして、子猫をタオルで包んであげると、子猫は嬉しそうに喉をゴロゴロと鳴らし始めたのです。その音を聞いた女性は「この子はもう大丈夫」と安堵したそうです。
その後、子猫をベッドに寝かせた女性は、子猫の身体を温めるために、ランプの周りにボール紙を巻いた即席カイロを作りました。子猫はカイロの温かさが心地良かったようで、気持ち良さそうに眠り続けたそうです。
それから5週間、女性はほとんど寝ずに子猫の世話を続けました。そのおかげで子猫はすくすくと成長し、4週目の最後には離乳が始まったそうです。
女性は、子猫がサン・セバスチャン教会で発見されたので『セビ』と名づけました。
元気を取り戻したセビは、箱のベッドから抜け出して家中を冒険し始めました。セビは色々な場所でイタズラをしたのですが、その愛らしい表情で全てが許されたそうです♪
遊び心いっぱいのセビは、可愛い仕草で女性のことを毎日楽しませてくれました。
そんな愛らしいセビはいつも女性に寄り添いながら、「助けてくれてありがとう」と言っているかのように、愛情いっぱいのキスをするそうです♪
しばらくして女性は、里親になることを希望していた友人にセビを譲り渡しました。女性は今でも時々友人の家に行って、セビと会っているそうです。
一方、新しい家で暮らし始めたセビは、すぐに優しいお姉さんができました。毎日が元気いっぱいのセビは、新しい家でもヤンチャをいっぱいしながら、幸せな時間を過ごしているそうです♪
こうして教会の駐車場で鳴いていたセビは、女性の献身的な看病で生き延びることができました。きっとセビはこれからもずっと、命を救ってくれた女性への恩を忘れることはないでしょう(*´ω`*)
This post was published on 2017/11/12